18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/07/09(土) 00:17:55.59 ID:TEQrmipH0
次の日。
俺はめんまにこう告げた。
「みんな、駄目だった」
めんまは目を丸くして、立ち尽くしている。
ワンピースの裾をきゅっと握って、めんまは俺に聞いた。
「・・・じんたんも?」
めんまのその問いに、俺の中の何かが震えた。
なんで宿海なんて気にするんだ。
「ああ。あいつ、俺と話すらしてくれなかった」
話しかけにすら行ってないけどこれでいい。嘘も方便だ。
めんまには確かめる術はないのだ。
「そ・・・っかあ・・・・・」
そう寂しげに呟いためんまの瞳からは、何より綺麗な青い瞳からは、
涙が零れ落ちていた。
「・・・!」
ワンピースを強く握り震えるめんまの手。
めんまは立ったまま、ぼろぼろと涙を流している。
床に落ちるめんまの涙。
めんまが泣いてる姿を見るのが辛くて、辛くて、俺は震える体でめんまの小さな体を抱きしめた。
緊張する。めんまと手を繋いだことはあっても、抱きしめたことなんてなかった。
甘い香り。
細い体。
力を込めたら、壊れてしまうかもしれないと本当に思うくらい、はかない。
宝物を扱うように、こめる力は最小限。そっと。
・・・めんまは抵抗するでもなく受け入れるわけでもなく、めんまは同じくたったまま泣いている。
俺のせいなのに。
自分でこんなことをするなんて、俺は大概酷いやつだと思う。
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