181:1 ◆BycwRokz6k
2013/03/09(土) 23:58:45.06 ID:yDPFxkxB0
「ふふ・・・そう、なのね・・・」
「分かるか?」
「ううん・・・でも、ちょっとだけ、あったかいような気がする」
「今、お前の手、握ってるぞ」
「・・・本当?」
気づくかな、分かるかな。
ぎゅっと強く、握ってみる。
めんまには、つるこのあたたかさや、かおりや、柔らかさを全部感じることが出来るのに。めんまのことは、分かってもらえない。
でも・・・そのことは、もうあんまり気にしてないんだ。それは当たり前なの。めんまは幽霊なんだから。
それでもね、めんまのことを少しでも感じてくれたなら、めんまは・・・
「分からない・・・でも・・・右手・・・?」
――そうだよ、つるこ。ありがとう。
そっとつるこから離れた。
「つるこ、ありがとう!ほんとに、めんまも頑張るから!」
「めんまも頑張るってさ」
「フフ・・・」
「超平和バスターズのみんながいたら、きっとお願いも見つかるよ!」
「皆が居ればお願いも見つかるってよ」
「・・・そうね。絶対に探し出して見せるわ」
めんまも、絶対に見つける!!いっぱいいっぱい考えてみる!
・・・ほんとに、ほんとに、ありがとね。
ゴホン、とつるこの咳払いが部屋に響くと、つるこはさっきまでとは見違えるようにキリッとしたお顔になる。めんまもハッとして、ぎゅっと拳を握り締めた!そしてつるこは、こう提案した。
「それでね、もう一度、皆で会う必要があると思うの」
って。なるほどお。さくせんかいぎだ!
んふふー!また皆とあえるんだ!えへへ!うれしいな〜!
「そうだな。・・・・・・でも」
「でも?」
「・・・大丈夫。私がなんとかするわ」
「??」
??
なんのお話してるんだろ?
「じんたんーなあにー?」
「え?・・・何でもねーよ」
「さくせんかいぎするんでしょ?皆で」
「さくせ・・・あー、そうそう」
「なになにー!?でもってさっき言ったよー!」
「いや、だからさ、何でもねーって!!」
「・・・ホントにい?」
「ホントホント!」
じーーっとじんたんを見つめる。うたがいのめ・・・。
じんたんは汗をかきながら、何でもねーって・・・、と、すっかり弱った声で言った。
うーむ・・・。
「めんま、ホント、なんでもないから。なあ鶴見」
「え?・・・ええ。何でもないのよ」
そこまでいうなら、まあ、許してあげよう!
「つるこが言うなら仕方ないなあ。」
「お、おう・・・」
じんたんがふうと溜息をついた。なに疲れてるの?
ふと時計を見てみると、2時すぎ。
今日はゆきあつ帰ってくるのはやいんだって言ってたっけ!
「めんまそろそろ帰る!次はいつ会うの?」
「もう帰るのか、早いな・・。おい鶴見、いつ皆で会うの、ってめんまが」
「・・・そう、ね・・・。そればっかりは皆に話してみないと決まらないから、決まったら伝えるわ。宿海君、教えてあげてね」
「わかった!じゃあじんたんよろしくね!またねつるこ!」
「・・・あっ!おい、めんま!にっ・・・」
「おじゃましましたー!」
帰り際に、じんたんの声が聞こえたような気がしたけど、めんまはウキウキ気分だったから、はっきり聞こえなかった。まあいっか!
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