183:1 ◆BycwRokz6k
2013/03/26(火) 00:47:42.17 ID:9d880P4u0
「どういうことだ・・・?また集まるって・・・何のつもりだ」
超平和バスターズで集まった日、どう考えたって俺とめんまが抜けた後の空気は最悪だったはず。残りの4人で、壊滅的な空気を持ち直して、また超平和バスターズで集まろうって話になったのか?帰り際、宿海は完全にへしおったはず。あの後の宿海が、残り3人を励ますことや、また集まろうなんて提案することを想像できない。
かといって他の誰か・・・例えば鉄道がそれを言うかと思えば、可能性は低いだろう。意外とあいつは空気を読む方なんだよ。俺がめんまを秘密基地へ連れて行ったとき、安易にまた集まりたいだなんて言った鉄道に俺が怒りを抑えられなかったことがあった。あの後の鉄道の態度で分かる。
安城も無い。他人の目を伺いすぎるんだ、あいつは。だから自分から何かを働きかけることに関しては躊躇しがちだ。特に、あんな空気の時に、気丈に振舞えるほどあいつは強くないと思う。
だが鶴見なら・・・。どうだ?
いつからそうなったのか分からないが、鶴見は思ったことをキッパリ、それがどんな状況であっても口に出す所がある。鶴見がまた、こんなのにめげてないでまた集まろうなんて言った可能性は高い。つまり、今日めんまと宿海と、ひょっとしたらあとの2人も交えて集まって――、めんまに、『お願いの件で協力する』と伝えたのは、鶴見の提案あってこそだ。
「言葉の通りよ。私と安城さんも手伝うわ。めんまには叶えてほしい『お願い』があるんでしょ?」
「・・・っ!」
それは俺とぽっぽと宿海しか知らないはずじゃ・・・!?
・・・クソッ・・・!あいつら、話しやがったな!!
・・・・・・宿海か・・・?
「どうしてそういう大事なこと、あの集まった日に言ってくれなかったの」
「ハン・・・大事?・・・どうせ宿海が話したんだろ?じゃあいいじゃないか」
知られてるなら今更隠しようも無い。半分開き直る俺に向かってなのかは知らないが、鶴見ははあ、と薄く溜息をついて、続けた。
「あなたも知らないのよね?『お願い』の、内容」
「ああ、知らない」
「皆協力してくれるって言ってたわ。今度、集まりましょう」
「やけに行動的じゃないか?珍しい」
「めんまの為に何かしたいだけよ」
「・・・」
『めんまの為に』。
その言葉が俺の心に突き刺さった。
めんまがきいたらさぞかし喜ぶことだろう。
俺だけなのだ。邪な感情で、めんまのお願いの内容を知りたがるのは。
携帯を握る手に力がこもる。何も言い出せずにいると、鶴見が言う。
「じゃあ、日取りは追って連絡するから」
またね、と電話を切られそうになった時、はっとして聞いた。
「・・・今、宿海、そこにいるのか」
「・・・いるけど。代わらないわよ」
カチンと来る。なんだその物言いは。
「何でだよ」
「・・・何となく、どうなるか分かるから」
どうなるか分かる、ねえ。
「そんなに俺はわかりやすいか?鶴見」
「普段はどうでしょうね。でもめんま絡みのあんたの思考パターンなんて単純よ」
「・・・へえ・・・」
ギリ、と奥歯を噛みたくなる。この不満を宿海にぶつけてやろうとそう思ったのに。
今あいつらはどこにいるんだ?予想通り宿海は、鶴見と一緒にいるが・・・。
・・・周りの騒音は聞こえない。しいて言うなら、遠くセミの音が聞こえる。ファーストフード店や街中や公園なんかじゃありえない静かさ。となると、鶴見たちがいる場所は・・・静かな屋内だ。例えるなら、図書館や、誰かの家・・・。
「他には誰かいるのか」
「・・・?居ないけど?」
なるほど。集まったのは5人ではないようだ。だとしたら、鶴見、宿海、めんまの3人で集まってたってことだよな・・・。
何故そのメンバーで集まる?
そもそもどうしてめんまが・・・。俺と宿海しかめんまとコミュニケーションを取れないのだから、めんまは宿海に呼び出されたとしか思えない。
今日たまたまか・・・?
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