199:1 ◆BycwRokz6k
2013/07/10(水) 22:24:19.28 ID:+c8UjBGv0
  
  
 「うーん???」 
  
 ふしぎだいはっけん。 
 帰ってきたらゆきあつに話そうっと!明日日記帳もらいにいくとき、じんたんにも言ってみよーっと。・・・あ!そうだ! 
  
 「・・・芯がいけないのかも?」 
  
 しん、しーん!シャーペンのしーん!ほそーいしんはどこですかー!! 
  
 どこだろ?引き出しの中?・・・ちょっとなら開けても平気だよね! 
 ゆきあつの引き出し、ちらーっと開けてみる。 
  
 「しんってどれかなー・・・ん?」 
  
 開けたところのすぐ隅に、見覚えのある――・・・ 
  
 「これ・・・」 
  
 桃色の花びらのパッチン・・・ 
  
 「・・・ゆきあつ」 
  
 そっと、優しく、手に取る。 
  
 「まだ、持ってたの?」 
  
 これ、・・・めんまの死んじゃった日・・・ゆきあつがめんまにくれたパッチン・・・。 
 ・・・かわいいな。キレイなまんまだあ。 
  
 「まだ・・・持っててくれたんだ・・・」 
  
 じんわりと、思い出す。 
 ゆきあつ、顔真っ赤にして・・・ポケットから取り出して、これをくれたんだ・・・。 
 めんまも顔が熱くなったの、覚えてるよ。 
  
 「・・・ちゃんと・・・もらっておけばよかったなあ・・・」 
  
 あの後のめんまは、足遅いくせに、あの山道をこけそうになるくらい、いっしょうけんめい走って・・・、ゆきあつの言葉が胸にしみてて、バクバクドキドキ、心臓のうごきがとっても速くて・・・ 
  
 きゅっと握り締める。 
 ・・・なんだか見ちゃいけないようなものを見た気がした。 
 でも、めんまに関わるものをまだ持ってくれていたゆきあつの思いが、嬉しい。 
 さっき置いてあった場所にしっかり戻して、引き出しを閉めた。 
  
 これは、こんな形で、めんまが勝手にもらっちゃいけないと思うから。 
  
  
  
 「ゆきあつ・・・」 
  
 はやく、かえってこないかな。 
  
  
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