217:1 ◆BycwRokz6k
2013/11/05(火) 21:39:07.58 ID:EW0qCAPM0
  
 じんたんの目が、丸くなった。 
  
 「・・・?前も言ってくれたよー?」 
  
 お願いのこと、だよね? 
 でもありがとう!にっこり笑うと、ゆきあつは少し口元を緩めてから、またじんたんを見た。 
  
 「・・・ああ、そうだな」 
  
 変なゆきあつ! 
  
 「・・・ゆきあつ、お前・・・」 
 「それだけだ。・・・またな」 
 「・・・・・おう」 
  
 それだけ交わして、じんたんは帰った。最後にゆきあつに、どこか挑戦的に微笑んで。 
 不思議だな。さっきの会話では、なにか、2人の間にあった、わだかまりが、なくなったようなそんな気がした。 
 えへへ・・・!わかんないけどめんまもうれしい! 
  
 「ゆきあつ!」 
 「何だ?」 
 「・・・よかったねえ」 
 「・・・何がだ・・・?」 
  
 本当に分かんないみたいに、困ったような顔するゆきあつ。 
 でもねー、なんか、前までとは違うよ?ゆきあつ、なんだか、すっきりしたかおしてる! 
  
 「ふふ。ねー!日記帳があれば、めんま、皆とお話できると思うんだ!」 
 「ああ!確かに・・・」 
 「だから・・・今度こそ、また会いたいなあ。この日記帳つかって、お話もしたい!」 
 「そうだな」 
 「・・・ゆきあつ、もう、大丈夫?」 
 「え?」 
 「昨日、元気なかったから」 
  
 そう聞いたら、ゆきあつはちょっと黙っていた。 
  
 「・・・ああ。知りたかったことが、知れたし、な」 
 「・・・そっかあ?」 
 「めんま、・・・」 
  
 ゆきあつがめんまを見た。きりっと、まっすぐ見てくる。きれいな瞳。・・・何だろう? 
  
 「俺に任せてくれ。・・・お前のお願い、叶えたいんだ。」 
  
 ・・・だから、前も聞いたよ? 
 ・・・でも、・・・でも、何度聞いても嬉しいのは・・・なんでだろう。・・・。 
  
  
 「うん。ありがと、ゆきあつ」 
  
 ゆきあつの優しさに、精一杯の感謝を込めて。笑顔を見せれば、ゆきあつも、優しく微笑み返してくれた。 
  
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