47:1 ◆BycwRokz6k[sage]
2011/07/14(木) 18:55:28.93 ID:0vFVI8tB0
「ゆきあつ!あのね、じん――」
言わせない。
聞きたくない。
俺はめんまの言葉に声をかぶせて、めんまの腕を引っ張る。
「帰るぞ」
「えっ?ゆ、ゆきあつ?」
「お、おい」
震える宿海の声がした。
「お前にも・・・見えるのか、めんま・・・」
お前にも、って何だよその言い方。
俺は何も答えず、怪訝な表情だけを宿海に見せ、めんまの腕を引っ張る。
「あ、ま・・・まって・・・ゆきあつ」
めんまの声にも答えない。
すると、宿海が大きな声で言う。
「・・・無視、すんなよ!」
うっとうしいあまり、俺は宿海を睨むが、宿海は視線を逸らさなかった。宿海は睨む、とまでは行かないが、俺を見ている。
「どういうことなんだよ・・・説明してくれよ」
このまま無視して通り過ぎようと思っていると、めんまが、俺の服のすそを引っ張って言った。
「ゆきあつ・・・、
どうして怒ってるの・・?」
不安そうなめんまの声。
何て言ったらいいのか分からなくて、何もいえない。
「・・・」
めんまはくいくいと、俺の服を引っ張る力を強めながら、言った。
「お願い・・・ゆきあつ、じんたんにも話して、めんまのこと」
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