133:LX[saga sage]
2011/08/20(土) 18:57:11.68 ID:cPRCy1Ov0
「どうして、ぼくを連れて行かなかったんだよ! なんでだよ! ひどいよ、あんまりだよ!!
ぼくは、お母さんと一緒にいたかったんだよ! なのに、どうしてだよ!!
どうして、どうしてぼくを置いてっちゃったんだよぅ……ひどいよ! インチキだよ! ずるいよー!
バカ! バカバカバカ!!!! おかあさんのバカーっ!!!!」
あとは、言葉にならなかった。
ぼくは、お母さんにしがみついて、両手でバシバシとお母さんを叩きながら、ひたすら泣きじゃくった。
お母さんを、責めた。
(違う、違うんだよ、お母さん……。 ぼくは、そんなことを言いたかったんじゃないのに、違うんだよっ!!)
男が泣きじゃくるなんて恥ずかしい…… でも、もう自分でもどうしようもなかったんだ。あの時は……
もっと素直に甘えたかったのに、どうしてあんなことを……
ぼくは、お母さんをなじってしまった。7年ぶりに会った、というのに。
あんなに会いたかったお母さんに、ぼくは。
予想もしなかった言葉を吐いて、
お母さんを傷つけるような言葉を最初に叫んで、
お母さんを責めて、叩いた。
そんな自分が、情けなくて、でも自分ではそれを止められなくて、驚いて泣いたんだよ、ぼくは。
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