228:LX[saga sage]
2011/09/17(土) 20:06:49.69 ID:4ys3MRx00
ぼくたちは、ファミレスで夕食を取っていた。
木山先生は、ぼくらを下ろすと、直ぐにまた病院の方へ戻っていってしまった。
「いつかまた会うこともあるだろうね」と言って。
結局、お父さんは少し遅れてやってきた。お父さんが来た時のお母さんは、すっごく嬉しそうな顔をしていた。
そんなお母さんを見て、なんかぼくも嬉しくなった。
「ねー、今日はお母さんのところに泊まるの?」
どんなところに住んでるんだろう? 部屋はどうなってるのかな?
「ああ、それはね『わたしのところは病院の寮で、家族が泊まれるような広さはないのです』……そういうことだ」
お父さん、お母さんの住んでるところ、知ってるんだ……そりゃそうだよね。知らない方がおかしいよね。
「じゃぁ、お父さんのところ?」
お父さんと美琴おばちゃんの家も見てみたい。おばちゃんばっかりぼくの家に来て、ぼくが一度も行かないのは不公平だもんね?
「それも考えた『お姉様<オリジナル>に迷惑がかかりますからダメです』……あのなぁ?」
んもう。ま〜たお母さんに否定されてる。お父さん、お母さんの尻に敷かれてるんだ。
なんか情けないなー。お父さん、男だろ? しっかりしてよね。
「えー、じゃぁどうするの?」
ぼくが考えたアイディア、ぜ〜んぶ、見事に全部、お母さんに駄目出しされてるし。つまんない。面白くないよ。
今から東京に帰れって言うことなのかな……?
「ああ、だからホテルだよ?」
え? ここにお家があるのに、お父さんもお母さんもわざわざホテルに泊まるの? なんかお金がもったいないよ、それ。
「へー……あの、お父さん、お金あるの?」
ぼくがいくら小学生だからっていったって、3000円じゃ絶対無理だよね。ほんとに大丈夫なのかな?
「くぅー、小学生のお前に心配されるほどお父さんは文無しじゃありませんのことよ?」
そう言って、お父さんはおなかをぽんと叩いた。
あれ?そう言う時は、普通は胸を叩くんじゃなかったっけ?
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