277:LX[sage saga]
2011/10/01(土) 20:35:25.83 ID:qJkAG6500
「お父さーん!」
ぼくが呼ぶとわかったらしく、お父さんがこっちへ来た。
「いや、待たせてごめんな、未だ食べてなかったのか?」
「今、始めようかと」
「そう? じゃオレ、今すぐ簡単に取ってくるから少しだけ待ってて? ごめんね」
そういうとお父さんはブッフェへ食事を取りに行ってしまった。
「一麻、あなたは学園都市に来たいのですか、それとも今まで通り東京にいたいのですか?」
いきなり、お母さんが聞いてきた。
美味しそうなご飯を目の前にして、いきなり難しい問題を突きつけられたぼくは、ちょっとむかっと来た。
なんでそんなことを、ここで聞くんだろうって。 かなりシビアな話なのにさ。
だから、ぼくはちょっと投げやりに答えてしまった。
「どっちでもいいんだ」
「どういうことですか?」
お母さんが、え? どういうことですか、って顔をしている。
「ぼくは……お父さんとお母さんと一緒にいられるなら、どっちでもいいんだよ」
最初からそう言ってるのにさ。
大失敗だった。
お母さんがうつむいてしまった。うわ、お母さん、泣いちゃったかも……どうしよう……。 最悪だ。
「ごめんね、お母さん。無理なこと言っちゃってごめんね、そうだよね。
でも、学園都市に来たら、お母さんと一緒にはいられるんだよね?」
ぼくは必死だった。
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