過去ログ - 新・学園都市第二世代物語
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298:LX[saga sage]
2011/10/08(土) 21:08:51.08 ID:pAVqZVFY0

出産時については、妊婦はベッドに横になっており、歩き回ることはないので装置は据え置き型となることから比較的開発は

早く進み、同時に脳の活動を押さえ、パーソナルリアリティ<自分だけの現実>の演算効果を妨害する薬も開発され、

(今までは、『如何に脳の活動を上げ集中力を高めるか』という方向の開発が花盛りであったが、今度は180度逆の方向を目指すものであった)

美琴らが20歳の頃には事故例はほぼ皆無というところまで対応策は確立され、数十件の痛ましい事故と、その事故における十数人の

尊い命と引き替えに、能力者の妊娠・出産に関しての問題はほぼ解消されたのであった。



それと同じ頃、能力者の夫婦からは、自らの能力の暴走による赤ちゃんへの危害を未然に防ぐ為の、自衛手段としてのAIM拡散力場

妨害システム<通称:AIMジャマー>の開発を要望する声が強く出ていた。

こちらの方は、臨床用とは異なり普段身につける必要があったことから、出力は小さくて済む代わり(妨害出来れば良い)

小型・軽量化が必須条件となり、こちらもまた開発・製品化には茨の道が待ちかまえていた。



当時の技術レベルでも、比較的単純な能力の持ち主であった「発電能力者<エレクトロマスター>」である検体番号10032号

(後の御坂麻美である)のレベル3クラスまでは、彼女自身の全面的な協力もあってなんとか対応することは出来た。

1つではなく、複数のAIMジャマーを装着することで、1つ1つのジャマーの性能を押さえることが出来る為、小型軽量化に無理が

少なくて済んだのである。



しかし、学園都市第三位であった「御坂美琴」……彼女の、レベル5というAIM拡散力場、その集中・生成・放射それぞれに

おける強大なパワーに対応できるAIMジャマーについては至難の業であり、しかもその小型版となると、いかに学園都市の科学力

とはいえお手上げであった。

理由のひとつは、レベル5クラスの「発電能力者<エレクトロマスター>」の女性としては、初めての妊娠であったからである。

(作者注:麦野沈利はこの時点で既に出産していましたので、レベル5としては2番目です。但し、彼女の出産は公にはなっていませんでした)



レベル1、2と言うクラスでは一時期の停滞はあったものの、既に妊娠・出産経験者はそれなりの数に達しており、いずれも

対策はそれなりに出来ていた。

レベル3以上になると、使用者個人の「自分だけの現実<パーソナルリアリティ>」が非常に際だったものになってくることから、

事実上オーダーメイド・ワンオフでの製造になる傾向があり量産効果が全く発揮できない他、製造工程もまたコンピュータの助けを

借りてはいるが、実質手作りに近く技術者の手を必要とする事などから希望者の要望を満たせない状態になりつつあった。

そして、出産時のトラブルがほぼ解消したことから、今まで妊娠を見合わせていた反動から、学園都市にはベビーブームとでも

言うべき事態が訪れており、レベル3・4向け育児用AIMジャマーの品不足・納期遅れが発生していた。



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