36:LX[saga sage]
2011/07/16(土) 19:39:23.65 ID:ZTc52Rp40
美琴おばちゃんがぼくを見る目がそのときによって違うんだ。
あるときはぼくを嫌っているようにも見えるし、愛情がこもっていて優しい時もあるし、正直よくわからない。
当然ながら、ぼくを見る目が厳しい時は「君子危うきに近寄らず」だ。
そう言う時は機嫌も悪いから、おばちゃんが来た時はまず、何よりもそのチェックが一番重要なことなんだ(最近ではまず百発百中だ)。
まぁ、自分の妹が、自分より先に子供を産んで、しかもその子のお父さんは自分の夫、というのは世の中ではあまり良くないことらしい。
でも、それはぼくのせいじゃないと思うんだけれどなぁ。
「子供は親を選べない」
この言葉、ぼくのことを言ってるんじゃないかと思うよ。
サトシュンにしゃべったら、後でおばさんからぼくだけ呼ばれて、
「カズくん、そういう話は他の人にしゃべっちゃダメよ」
って恐い顔で言われたし。
美鈴おばちゃんにも聞いてみたけれど、
「一麻くん、そういうことをよその人にペラペラしゃべるような男の子は、女の子にものすご〜く、嫌われるのよ? いいかな?」
と、珍しくニコリともせずに真顔で言われたのはすごく恐かった。
その時、ぼくはこの事を絶対言わないと固く心に決めた。
ちなみにおばあちゃん(美鈴さんはそう呼ばれるのを死ぬほどいやがるので、あくまでも美鈴おばさんが正解だ)にあたる
美鈴おばちゃんは、ぼくを非常に可愛がってくれている。
なぜなら、おばちゃんのところは全員女の子だったので、ぼくはおばちゃんとおじちゃんからすると、「待望の男の子だった」らしい。
ぼくは、この家が好きだ。めったに帰ってこない旅掛おじちゃんも、美鈴おばちゃんも大好きだ。
ぼくが「息子」に間違えられると、おじちゃんもそうだけれど、とりわけおばちゃんは嬉しそうに「実は孫なんですよ〜」と訂正する。
若く見られているのが嬉しいらしい。
でも、ぼくが「おばあちゃん」と呼ぶことは厳禁なんだ。絶対おかしいよ。そう思わない?
1002Res/1293.21 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。