473:LX[saga sage]
2012/01/15(日) 21:04:42.67 ID:ki9z4SET0
「しかし、ヘリで出発ってよく考えたなぁ」
「あはは。殆どは出国ゲートに張ってたらしいわ。こっちは二人だっったっけ? でも黒子のおかげで助かったわ。
しかし、あいつらもヒマなのね、いったい私たちにどれだけの人間動員したんだろうね?」
羽田へ飛ぶヘリの中で、当麻と美琴が語り合っていた。
さすがに出国管理所(イミグレーション)を強引に突破することは不可能であり、張っていた数名に発見されたものの、黒子の根回しで彼らは職員通路を使ってヘリ搭乗エリアへ出たのだった。
これで指定区域で待ちかまえていたパパラッチ二人は肩すかしを食った形になった。ヘリの爆音に彼らが気づいた時には既に遅かった。
「でさ、さっき、あの子に何迫られてたのよ?」
「え? あ、ああ。また今度、落ち着いてのんびりツーリングしてくれって話だよ。まぁ一度くらいいいじゃないか。会社、年休出してまで走ってくれたんだって言ってたしさ」
「ふーん。アンタってそんな義理堅かったんだ?」
そう言うと、美琴は唇をかんで当麻を睨み付け、思い切り彼のももをつねった。
「いてててて! 痛い! 痛いです! 美琴さん、止めて!!」
当麻が叫んで足をばたつかせる。
「すいません、お客さん、後でドタバタするのは止めてもらえませんか?」
操縦するパイロットからすかさず警告が飛んだ。
「す、すみません」
「失礼しました(痛いだろ、何すんだよ!)」
(アンタが悪いのよ!)
(どこがだよ、つねることないだろ!)
「すいませんがねぇ、痴話喧嘩はヘリ下りてから御願いしますよ? 仲が良いのは解りますけどね。あと少しですから」
再びパイロットから注意された二人は、赤い顔で黙るのだった。
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