過去ログ - 新・学園都市第二世代物語
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600:LX[saga sage]
2012/03/18(日) 19:46:35.38 ID:s0xKUm7/0

あっけなく結果が出た。

「会社訪問:日程 X月X日〜X月X日 7日間」との届けが出ていたからである。

ただ、詳しいことは<開示不可>となっていたため、どこに行ったのかは不明であった。

美琴の頭には、どこか学園都市外の就職先を探しにでも出かけたのだろうか? というあまり宜しくない考えが一瞬よぎった。

会社訪問が7日間連続でしかも不在ということに少々疑問は持ったものの、彼女は、面談がうまくいって、どこかに研修にでも連れて行かれたのだろう、と良い方向に考える事にした。

面談の直後に出張研修なんてあるのかしら、といささか乱暴な自分の想像にも疑問を持ったけれども、まぁ、貿易商社であるから当然相手は海外になるわけで、語学その他やらねばならない事は山ほどあるだろうことは容易に想像が出来た。

だから、たぶんどこかに缶詰になっているのだろうと彼女は考えた。

(まぁ、あいつの語学力じゃちょっと心許ないかもね)

その瞬間、彼女も思い出した。

(御坂さんも少なくとも6ヶ国語はマスターして頂かないと)

うわー、ヤバイ事思い出しちゃったな、と彼女は苦い顔になる。

「面談はうまくいったのでしょうか?」御坂妹がつぶやく。

「まぁ、ハネられてたら、いきなり会社訪問で連続7日間もでかけないでしょ。とりあえずパスして、どっかに連れてかれてるんじゃないの?」

「そうですか。それは目出度いことですね……お姉様<オリジナル>にとっても嬉しいことなのではないですか?」

(また、だ)と美琴のカチンと来る。

(ま、仕方ないかもしれないわね。この子もアイツを好きだった訳だから……)

美琴はそう思い直す。

「まぁね。自分で食えるようになってから、結婚しようって言ってたしね。まぁ、あたしは、アイツがいてくれればいいの。

今まで散々さ、命賭けるような事ばっかりしてきたんだからさ、気にしないで私に頼ってくれてもいいのにさ……。

私、アイツが無職でもバイト生活でも気にしないのに、そう言うところは、昔気質なのよねぇ……。

傍にいてくれるだけで、いいのにさ。あんた、そう思わない?」

「強烈なお惚気話、有り難う御座いました。もうお腹一杯です」

そういうと、御坂妹は微笑む。

「お姉様<オリジナル>も、わたしと同じなのですね、とミサカは少し安心しました」

「あんたねぇ……さて、じゃここにいても仕方ないし、帰ろっか? あんた、この後なんか予定あるの?」

「わたしは、今日から夜勤シフトに入りますので、戻って休息を取るつもりです」

「そっか。昼ご飯は?食べたの?」

「いえ、まだですが」

「おーし、じゃ行こう? たまには良いでしょ?おごったげるからさ!」

「ミサカは社会人ですので、学生のお姉様<オリジナル>に御馳走になるのは如何なものかと」

「なら、言ったげるわよ、妹なんだから姉の言うことには従いな・さ・い。いいわね?」

「言うことを聞かない姉には困ったものですね、とミサカは嘆息します」

「いいから黙って付いてきなさ〜い!」

双子のような二人はじゃれあいながら、街へと消えていった……。



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