711:LX[saga sage]
2012/05/13(日) 19:33:07.70 ID:5Ilf9fTa0
なんでウチの息子が謝りに行かねばならないのか、と不満たらたらの母・詩菜は、仲間はずれにされたというストレスの矛先を帰ってくる二人に合わせて待ち構えていた。
針のむしろ状態からようやく開放された二人は、今度は自宅で詩菜の憤懣をぶちまけられることになった。
(踏んだり蹴ったり、だよ……なんで母さんにまで怒鳴られなきゃなんないんだろ……)
彼女の悪口雑言の猛爆撃中に、当麻の携帯にかかってきた電話。
その発信人は、冥土帰し<ヘヴンキャンセラー>であった。
御坂妹が学園都市から消えて数日後。
冥土帰し<ヘヴンキャンセラー>の直通電話に1本の電話が入って来た。
「ああ、僕だがなにか……なんだって、おい、それは、本当かい?
……それはいかん、それで?
……ああ、たぶん、君の予想通りなんだろうね。ううむ……それは……最悪の手段を選んでしまったようだね……
ありがとう。直ぐに対応しよう、なに、彼女の病気に効く特効薬はわかっている、直ぐに送るよ。
……うむ、それはだね……」
3時間後、彼の部屋には上条当麻がいた。
「やぁ、せっかく親御さんと水入らずのところを申し訳なかったね」
「いえ、母から怒られてたところで……正直、抜けられてむしろ助かったかなって……」
「ははは……その、もしかすると、今回のこと、かな?」
「まぁ、そんなとこですよ……で、本題ですけど、僕の御指名だそうですが、何かあったんですか?」
「ああ。君にしか出来ない事を御願いしたいんだがね」
「僕、がですか? この右手の力ってことでしょうか?」
「いや、その力は今回は要らないはずだ。内容そのものは単純だからね……。
一言で言うと、直ぐにある人のところに行って欲しいんだ。他の人では役にたたない。君自身が行って、その人に会うことが重要なんだ」
「僕自身が行かないと……? 先生、それって……あの、もしかして……?」
「ああ。その通りだ。10032号の、ミサカ君が危険なのだ」
当麻は、すっと血がひくのを感じた。
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