74:LX[saga sage]
2011/07/30(土) 20:36:54.39 ID:U6IBJhJL0
「一麻、お前のIDカードはこれだ。ちゃんと落とさないように仕舞っておけよ?」
そう言って、お父さんはぼくにカードをくれた。
ぼくの顔と名前、血液型、東京の住所が書いてある。
「自慢じゃないけれど、お父さんはよくこういうものを壊したり無くしたりするんでな。オレが持ってると危ないからな」
お父さん……それ、すごく恥ずかしいと思うけどな。
「うん、わかった」
なんか、ぼくは一人前になったような気がして、そのカードを半ズボンのベルトを通してあるパスに入れ、右足のところに
あるパスケースに仕舞って金具をひねってロックした。
「地下鉄の方が安いけど、外が見えないからな、タクシーでモノレールの駅まで行こうか?」
そう言って、お父さんはぼくの手を引いてタクシー乗り場へ向かう途中……冒頭の、ロボットに出くわしたわけ。
「はは、あれは清掃ロボットさ。必ずグループで行動してるけれど、その理由は1台が落とし物保管役を務めるからね。
これからいくらでも目にするぞ? ……そう、それからな、よく似たタイプで警備ロボもいるからな。そっちは恐いぞ?
気をつけるんだな」
そうだ。忘れてた。
銃を持ってるひとがいっぱいいた。あのエントランスのこちら側には。
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