791:LX[saga sage]
2012/06/15(金) 22:42:13.56 ID:3KeMYVEQ0
どれくらいの時間が経ったのか、美琴は、またあの河原に立っていた。
既に、あたりは夜のとばりが降りていた。
(なんで、私、またここへ来ちゃったんだろう……?)
数ヶ月前、上条当麻から「御坂妹に子供が出来た」という、とんでもない話を聞いたあとに、やっぱりここに来たことを思い出す。
(あの、バカったれ!)
こめかみに青筋が浮かぶ。
反射的に美琴はポケットに手を突っ込んだ。
(アンタなんか、あの子とくっついてたら良いのよぉぉぉぉぉぉっっっっ!!!!!!!!)
夜空に向かって、高々とコイントス。
美琴は落ちてきたコインを弾き、レールガンをぶっ放した。
――― ズドゥム ―――
オレンジ色に輝く光の線が、重い衝撃波と共に夜空を引き裂いて、消える。
(誰のおかげで、今の今まで、あんた、生きて来れたと思ってんのよぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!)
――― ズドゥム ―――
再び、オレンジ色に輝くエネルギー線が、闇を裂いて、消えた。
(私に、私に、どうすればいいって言うのよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!)
そしてもう一度。
――― ズヴォォォム ―――
一番長く、太く輝く光の線が雷のような大音響と共に夜空に走り、そして四方に放電と落雷の如き残響をぶちまけながら、やがて消えていった。
最後に強烈な一発を放ったあと、彼女はそこへへたり込んだ。
はぁはぁと荒い息を吐く美琴は、自嘲の笑みを浮かべ、夜空を見上げ、誰ともなくつぶやいた。
「姉なんて、なるもんじゃないわね」
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