過去ログ - 新・学園都市第二世代物語
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83:LX[saga sage]
2011/07/31(日) 20:10:13.78 ID:NaSgzSeX0

「え? ええ、もちろん、この子の父親です。あの、ちょっとありまして、この子は名字が違うんですが……」

お父さんは「う」という感じで少し口ごもって答えた。

はっきり言ってもいいのに。もう慣れてるから、ぼくは。



先生は、お父さんの言い訳を聞いて、ちょっとまずかったかな?という顔をした。

まぁ、そういうものだろう。

実は、ぼくとお父さんの名字が違う理由をはっきり言ったことは非常に少ないんだけれどね。

なぜか大抵の場合、「いろいろありまして」の一言で済んでしまうんだ。

宿題忘れた時も「いろいろありまして」で済めば良いんだけれどさ……それで済んだ事は一度もない。残念だ。



「そうか、すまないな。プライベートな事を聞いてしまったようだ。許して欲しい。……ん? まさか??」

木山先生はそう言って、ノートを持ったまま、やおら立ち上がったその瞬間、

先生の足がテーブルを蹴る形になり、お茶が入っていた紙コップが倒れた。



「ああ、失礼した。歳を取るとどうもいけない。申し訳ないね」

そう言いながら先生は倒れたコップを直し、ティッシュを取り、こぼれたお茶を吸い取って行く。

「先生、白衣と下の服に……」

と、お父さんが先生の衣服にもお茶がかかっていることを言うと

「ああ、これなら大丈夫だ。粗相をして恥ずかしいな。きみたちにはかからなかったかな?」

と先生は言いながらやおら白衣を取り、

そしてかかったスカートに手をかけて……



「あーっ!!!」

お父さんが叫んだ。



ぼくは茫然として、スカートを下ろしてしまった先生をみつめていた。



     ――― ぼく、見ちゃった ―――



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