過去ログ - 新・学園都市第二世代物語
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830:LX[saga sage]
2012/08/19(日) 21:24:18.55 ID:4tGOQ92R0

(これって、もしかして、あの赤毛の女かしら)

レベル4である黒子ですら、自分以外をテレポートさせる場合には、あらかじめその対象物に触れていなければならないのに、自分にも、あの男にも、触れるどころか姿も見せていない能力者。

それでいて、自由に大人二人をテレポート出来る能力者。美琴はそういう能力者を1人、知っている。



「お姉様<オリジナル>、お話は無事に済みましたか?」

御坂未来(みさか みく)が少し緊張した表情で尋ねてきた。土御門元春なる人間の登場は、打ち合わせの予定外の出来事だったからかもしれない。

「大丈夫よ。なんて事なかったから、安心しなさい」

そう言って、ニッコリと美琴は微笑んだ。

「そうですか、それなら良かったです」

未来はそう言って緊張を解く。それと共に妹達<シスターズ>も戦闘態勢を解いたのだろう、明らかに場の空気が緩んだのを美琴は感じた。



「わ、女の子ばっか……あ、あのう……ここで、いいんでしょうか……? あれ、美琴?」

時ならぬ男の声に、一斉に妹達<シスターズ>が注目する。

恐る恐る……という感じでドアから顔を覗かせているのは、今日の主役、上条当麻。



   ――― キャァァァァァァァァァァーーーーーーーッッッッ!!!!!!! ―――



本能の為すわざか、黄色い叫び声がどっと上がり、ガラスが震えた。

どよめく1600人の妹達<シスターズ>。

( あ…… )
( あのひとだ )
( うわー、ナマ当麻だぁ! )
( ホンモノだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!! )
( バカ、興奮するんじゃないの! )
( 生きてて、ホント、良かった…… )
( やっと、会えた……私、幸せだ…… )
( ホントに来たの? )
( そこにいるってばさ )
( あー、もう飛びつきたいよぅ )
( こらぁ、がまんしろ! )
( もう、これでいいや……もう、十分 )
( 何泣いてんだよ )
( なら、すっこんでろ、ミサカがものにすっから )
( バカ言いなさい、射止めるのは私なんだから! )
( えー、もう会ってるの? あと学園都市まで1時間なんだけど? )
( あああこん畜生ー、生理休暇でも忌引きでもなんでもいいから休めば良かった!!! )

『あんたたちーっ!! ネットワークで会話しない!! 落ちちゃうから!! 会話禁止!!! しちゃダメ!!!

あっ!? こらっ、そこ! 検体番号10038号! 検体番号10039号! 抜け駆け禁止!! 止まりなさい!!』

アクセス集中で、ミサカネットワークの負荷は急上昇し、大あわてで未来がネットワークに警告を流し、叫ぶ。

その隙をついて、何人かのミサカが駆け出そうとしたが、未来が強制的にストップさせる。



「静かにしろって言ってんでしょうが無視すんなやゴルァァァァァァァァァ!!!!!!」


放電しないギリギリの高電圧を身に纏い、大音声で怒鳴りつける美琴。

一瞬にして、妹達<シスターズ>が静まりかえる。



「で、アンタ、そこでなにやってんのよ?」

美琴の前に、右手を突き出した当麻が立っていた。



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