過去ログ - 新・学園都市第二世代物語
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854:LX[saga sage]
2012/08/29(水) 00:07:05.36 ID:hMizSivz0

「ええっ? み、美琴? ど、どうして? お前、アメリカに行ったんじゃなかったのか?」

当麻はひっくり返るほど驚いた。

そう、そこに立っていたのは、確かに昨日、国際空港からUSAに向けて飛び立ったはずの御坂美琴(みさか みこと)だった。

心なしか、彼女の目はつり上がっているように見える……

ああ、怒ってるな……と当麻は思う。

その瞬間、彼女の前髪からバリッと紫電が放電した。

「ふふーんだ。私がいなくなったら、羽を伸ばしたアンタが何するかなーって思ってさ、出張したと思わせたってわけ……ったくもう、油断も隙もないわね。

それに、だいたい検体番号19090号、あんた当麻に何ちょっかい出してんのよ?」

声音こそ静かだが、内容は随分なものである。

上条さんはああ、やっぱり信用されてないのですね、と落ち込むしかなかった。

「お姉様<オリジナル>、ミサカは単に挨拶をしていただけですが、何故にそこまで怒るのでしょうか?」

一方、むっとした顔で美琴をにらみ返すのは検体番号19090号こと御坂琴子。

「……」

「……」

よく似た顔の二人がにらみ合い、双方の髪からはかすかに火花が散る。



    ――― ほほほほほ! ―――



突然、美琴が笑い出した。

二人を止めようと、右手を前に出そうとした当麻は面食らい、いったいどうしたのかと美琴を見る。

「なんですか、もう止めてしまうのですか? と、検体番号19090号は、お姉様<オリジナル>の皮を被った検体番号10039号に確認を取ります。

あと一つ、お姉様<オリジナル>は、親しい人の前では上条さんを『当麻』とは呼びません。先ほどの場面であれば『コイツ』が妥当と考えます」

(なんだそれ?)と当麻は怪訝な顔を琴子に向け、混乱するままつぶやく。

「今のって、あの、こいつ、美琴……じゃなくて、その……えっと……」

検体番号10039号だってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ??????????

えっと、名前は……何だっけ、と彼女の名前がわからず、言葉に詰まった彼は再び携帯を取り出す。

「んもう……このミサカは、御坂美子(みさか よしこ)です。もう忘れたのですか? ちゃんと覚えて頂けないと困ります」

腰に両手をあてて、あんたってひとは、とジト目で彼を睨む検体番号10039号の美子。

その仕草は、まさに美琴そのものだ。



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