92:LX[saga sage]
2011/08/06(土) 20:02:35.85 ID:GmN4jOF70
その人は、自動販売機から「ヤシの実サイダー」を取りだしたところで、ぼくの視線に気が付いたらしい。
「ごめんなさい。先に失礼してしまいましたね……とミサカは大人の分別をもって謝ることを選択しました。
ところで、あなたはこのミサカに何か御用ですか?」
ものすごいまわりくどいしゃべり方だ。こんなしゃべり方、子供でもしないよ?
やっぱり、お母さんじゃなかった。
でも。
「あ、あの、ぼくも御坂っていうんですけれど……あの……」
ぼくは、思い切って話しかけてみた。
「ほほう、あなたもミサカというのですか。お姉様<オリジナル>と、私たち妹達<シスターズ>以外では初めてお会いするひとですね、
とミサカは珍しいものをみるような目であなたを見つめます」
なんか酷いこと、さらっと言ってるような気がする。
(作者注* ちなみに「御坂」という名前をデータベースで調べてみましたが、なんと出てきません。ありそうな名字なんですが……)
「そ、それで、あの、御坂麻美っていうのがぼくのお母さんなんですけれど、知りませんか?」
ぼくは、美琴おばちゃんにそっくりな、たぶんお母さんにもそっくりであろうその人に尋ねてみた。
一瞬の間をおいて、突然そのひとは
目を見開いた驚きの顔をぼくに見せて、
――― 走り去った ―――
ぼくは、唖然としてその人が走って行くのを見ていた。
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