937:LX[saga sage]
2012/12/02(日) 19:48:26.85 ID:fLg29DFl0
「あ、あの、僕は上条当麻(かみじょう とうま)と言います。その、貴女も空間移動能力者<テレポーター>なんですか?」
あなた「も」って何よ? と当麻を見すえながら結標は答える。
「ちょっと違うんだけど、めんどくさいからそれでいいわよ……あなた、噂どおりホントに能力効かないのね」
「は?」
「さっきね、気を失ってるところ悪かったけど、試しにやってみたんだけど、ぜ〜んぜんダメだったの。
幻想殺し<イマジンブレイカー>ってホントなのね」
「はぁ……すいません」
「だから、カミやんが突入役ってことだぜい。こう言う時は不便だにゃー?」
その時、ボン、と言う音と共に明かりが消えた。
「わ?」
「キャ!」
「停電?」
当麻の頭をよぎったのは御坂妹こと、御坂麻美のこと。彼女もまた、発電能力者<エレクトロマスター>の一人だ。
お姉様<オリジナル>である御坂美琴ほどのパワーはないにせよ。
(まさか、あいつに危険が?)
手探りで壁をまさぐり、ノブを掴むとそっと扉を開け、中を覗き込む。
イオン臭い空気が鼻をついた。
薄明かりの中、遠くに放電が見える。
(え? みこ……と、か? まさか、どうして?)
あれは、麻美じゃない。あのものすごい放電は、美琴以外の何者でもない。
地響きと共に土埃が舞い上がり、床から鉄骨が飛び出した。
風を切る唸りと共に鉄骨が宙を舞い始める。
「おい、待て!」
当麻が反射的に走り出す。
後で「飛ばせっ!」という土御門の叫びが上がった。
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