過去ログ - まどか「わたしが、わたしたちが、魔法少女だ」
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28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)[saga sage]
2011/07/16(土) 13:20:04.99 ID:83MWo33O0
さやか「ま・・・魔法少女、ころ、し?」

かずみ「そっ♪ 魔法少女殺し。わたしたちはね、そのわるーい魔法少女を退治しに此処へ来たんだ!」

さやか「へっ、へぇ・・・」

 魔法少女殺しと言えば真っ先に浮かんだのは呉キリカ。さやかと杏子の肉体を殺した張本人。
そして次に浮かんだのは人ではなく記憶。呉キリカの最期。最期に、自分がキリカを殺したと告げた杏子。
 目の前の少女には何を伝え、何を韜晦すべきか。自分でも判然としない事実を彼女に伝え、闘争心を煽げばよいのか?
彼女の戦闘を見たさやかは、可及的に戦闘を避けたい。

かずみ「さやかはさ、何か知らない?」

さやか「あ、あたしは・・・」

 引き攣り笑いを浮かべて、頭の後ろを掻いた。

さやか「ついこの間、QBと契約したばっかだからよくはちょっと・・・ごめん」

 さやかは俯き、唇を噛んだ。

かずみ「・・・何か、隠していない?」

さやか「え?」

かずみ「・・・隠しているよね、隠してる・・・さやか、あなたは悪い人じゃないよね・・・わたしのクッキー、美味しいって食べてくれたんだから」

 冷酷でも冷淡でもなく、寧ろ仄かに熱情を湛えた、少女のような憂愁を浮かべて、かずみはさやかを見る。

かずみ「教えてさやか・・・魔法少女殺しのこと」

さやか「あ・・・えっと・・・」

 思わず、口を開いた。

さやか「呉、キリカ・・・」

かずみ「・・・呉、キリカ?」

さやか「・・・そう。そいつに、あたしは一度殺されかけた・・・かずみの捜している奴がそいつなのかどうかは解からないけど・・・魔法少女を攻撃する魔法少女は、この街にそいつと、美国織莉子って奴だけ」

 織莉子は解からないが、キリカが故人なったこと。そして、魔法少女を攻撃する魔法少女であり、自らキリカを殺したと述べた杏子のことは、どうしてだか言及を避けた。

かずみ「呉キリカ・・・美国織莉子・・・そっか。正直に答えてくれてありがとう、さやか♪」

さやか「あ、あたしの方こそごめん・・・誤魔化すようなことして・・・」

かずみ「ううん。魔法少女に成り立ててで、突然こんなことに巻き込まれて、戸惑うのも仕方ないよ。――でも大丈夫!正義の魔法少女
のこのかずみが、必ず見滝原の平和を取り戻してあげるからね!」

さやか「ははっ。っても、此処にはあたしなんかよりずっと強い魔法少女達が居るから、世話になることは・・・」

かずみ「駄目だよ」

さやか「・・・!」

かずみ「魔法少女殺しの全ては――わたしが、狩るんだから」

 薄く開いた彼女の瞳に宿る威圧に、さやかは汗を噴出した。

かずみ「・・・わたしが、必ず」

さやか「・・・」

かずみ「それじゃぁ、ばいばいさやか!街で見掛けたら声掛けてね!」

さやか「あ・・・うん・・・またね、かずみ」

かずみ「まったね〜♪」


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