過去ログ - まどか「わたしが、わたしたちが、魔法少女だ」
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66:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)[sage saga]
2011/09/29(木) 01:40:11.31 ID:1edZVWsS0
かずみ「こっちの方が良いんじゃないかな?」

さやか「・・・んー、でもそれだと髪の色とかぶっちゃいそうでね・・・」

かずみ「えー、似合うと思うんだけどなー」

 かずみがさやかに勧めているのは彼女の髪色に近い青いリボン。しかし今日さやかが買いに来たのは親友であるまどかの印象を魅力的にした濃いピンクのリボンだ。かずみには申し分けないと思うし、青いリボンに魅力が感じないわけでもない・・・しかし、自分が欲しいのは、ピンク色のリボン・・・それをした自分を是非とも幼馴染である上条恭介に見せて、自分がまどかから受けたような印象を、彼にも与えたいのだ。
・・・。

さやか「・・・じゃぁ、そっちにしようかな・・・」

かずみ「本当!?」

さやか「まぁ、こうやって友達が選んでくれた物だしね。この見滝原随一の美少女さやかちゃんなら何でも似合うだろうし!はっはっはっ!」

かずみ「うん!さやかなら絶対なんでも似合うよ!」

さやか「あ、あはは・・・そこは突っ込んで欲しかったり」

かずみ「?」

 ふと、仁美やほむらなら此方の性根を微塵切りにするほど無数の言葉の刃を浴びせたり、無視したりするだろう、とさやかは考え、そのとき、鞄に入れた携帯電話が鳴った。取り出し、ディスプレイを見ると、ほむらからだった。

さやか「ごめんかずみ、ちょっと」

かずみ「あぁうん、それじゃぁわたしはお会計済ませてくるね・・・いや、こっちのピンクの方が良いかな・・・?」

さやか「どっちでも良いよー!」

 さやかは店内を出て、渡り廊下の人々を縫い、吹き抜けを造る、木の手すりが付いた、透明なガラス製の柵に寄り掛かり、着信ボタンを押した。

さやか「もしもしー。今さやかちゃんとぉっても忙しいんですけどー」

ほむら『そう。それは悪かったわ』

 ほむらに悪びれている風はない。それがさやかの憤懣を増長させた。

さやか「で何さ。まさかまた魔法少女関連の勧誘っすか?昨日あんな事あったんだから今日は勘弁よ、あたし」

ほむら『えぇ、朝聞いたわ。でもごめんなさい、魔法少女が関連することよ』

 さやかは大きく嘆息した。・・・予想通りだ。魔法少女。魔法少女。魔法少女。思えばほむらと出会ってから魔法少女から離れた事が無い。いや、ほむら自身が魔法少女なのだからそれは仕方の無いことなのだけれど。だが、それだけというのには、不満を抱えずにはいられない。

ほむら『私の家に、貴方に会いたいという人が来ているの』

さやか「あたしに会いたい・・・それってきょ」ブチッ

 突然、通信が切れた。

さやか「・・・はぁっ!?」

 思わずさやかは叫ぶ。そして自分がしたことにより、衆目を集めている事に気が付くと、狼狽して、顔を伏せ、頬を赤く染めた。

かずみ「さやか、どうしたの?」

 顔を上げると、両手を後ろで組んだかずみがさやかの前に立っていた。

さやか「・・・んなもんあたしが訊きたいですよ・・・」

かずみ「?」

 何故いきなり電話を切られたのか・・・まるで意味が解からない。

さやか「あたしが何したってゆーのよ・・・」

 さやかは深く嘆息した。


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