過去ログ - 京介「妹たちに安価で悪戯する」 その4
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◆5yGS6snSLSFg
[saga]
2011/07/29(金) 17:37:04.64 ID:PN35eEAqo
あやせの親友にして、今や俺にデレまくっている桐乃が今回の安価における協力者か。
最も成功確率が高そうな協力者であることは間違いないな。
特に、あやせの親友であることが大きい。
桐乃ならば、あやせの行動の予測とか、もろもろにおいて大いに役に立ってくれることだろう。
もしかすると、あやせの弱点をずばりそのまま知っている可能性だってある。
まあ、さすがにそれを直接桐乃に尋ねるような無粋な真似はしないさ。
俺は、ちゃんと尾行の末にあやせの弱点を見つけてみせるぜ!
「……なんであんたとあやせの尾行なんてしなくちゃいけないわけ?」
尾行開始から5分も経っていないというのに、早くも文句を垂れる桐乃。
「今さらかよ」
そんなこと言うなら、そもそも着いてこなきゃよかったろうに。
まあ……それをされると俺が困ってしまうので、素直についてきてくれたことには感謝しているが。
「……実はな」
「うn」
それから俺は、渋る桐乃を説得するため、今回の尾行の理由について話したのだった。
「はあ? あやせをM属性にしたい?」
「うーん……ちょっと違うが……まあ、大まかにはそういうことだ」
誤解のないように言っておくが、桐乃には、所謂いかがわしい意味でのSとかM属性と説明したわけではない。
なにかにつけて俺をいたぶるのを止めさせたいということで、とりあえずS属性を解除してしまおうという趣旨で説明しておいた。
だから、桐乃の言には少し間違いがある。
俺は、あやせをM属性にしたわけじゃなく、あやせのS属性を解除しただけなのだ。
「じゃあ……あれ、ひょっとしてあんたの趣味じゃなかったの?」
「だから、散々そう言ったろうが」
桐乃の言う“あれ”とは、いつだったか、俺が桐乃と加奈子に送った“あやせとのSMプレイ写メ”のことだ。
「これ以上医療費がかさむのは俺としても勘弁してほしい。あやせの弱点がわかれば、とりあえず今の力関係を崩せると思うんだ。……だから、桐乃も協力してくれないか?」
俺は、安価だからとかそういう理由でなく、わりと本気で心からそう頼んだ。
これ以上あやせの横暴を許すわけにはいかない。
一部の人にとってはご褒美なのかもしれないが、残念ながら、俺はその一部の人ではないからな。
「……ちっ。しょうがないな。先に言っとくけど、あたしもあやせの弱点なんて知らないかんね」
「おう。ありがとな、桐乃」
「はいはい」
「な、なんか、ドキドキするね!」
「超ノリノリだな、おまえ」
さっきまで渋ってたのはどこの誰だよ。
まあ、こういうのはやってみると案外面白いからな。かくいう俺もさっきから妙にわくわくしている。
あやせには悪いと思うが、それもこれも、普段の行いが悪いということで了承してもらおう。
「ククク……両手首のステイグマ(火傷痕)がうずくぜ」
「あんた、何言ってんの? あ! そんなこと言ってるせいであやせが店に入っちゃったじゃん」
あやせが店に入ったのと、俺のなんちゃって厨二病には、間違いなく因果関係はないと思うんだが。
あやせが入った店は、どうやら服屋のようだった。
「どうする? 私たちも入る? あのお店は遮蔽物多めだから、割と気づかれにくいと思うけど……」
さすが桐乃。あやせが入ったお店の情報もばっちりだ。
桐乃を協力者に選んだのは正解かもしれない。
あやせと行動範囲が近いので、あやせが行く場所は当然桐乃も行ったことがあるのだろう。
その経験は尾行がバレやすいとかの判断に活用できそうだ。
「うーん、そうだな」
……迷ったら、安価に聞くか。
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