過去ログ - 唯「あずにゃんが横浜のドラフト1位!?」憂「クライマックス!」
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122:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/07/23(土) 23:16:21.24 ID:VF8gd5KX0
夜の公園は樹木が熱を吸うようで、しんと冷たく静まりかえっている。
虫の声はそこかしこで聞こえるのだが、不思議なことに虫の鳴き声は静寂を引き立たせる。
落ち葉を食べた黒い土の匂いがほのかに薫る。

そんな夜の真ん中で、唯一自分の体がかっかと火照り、
したたる汗の匂いが湿った空気に溶けていく。その感覚が好きだった。
この公園でのランニングを始めたのは数日前、それ以来毎日続けている。

「はぁ、はぁ…」

首にかけた珠飾りつきのタオルで、流れる汗を拭く。
息を吸うと、秋らしい虫の音でいっぱいの空気が自分の胸いっぱいに入ってくる。
なんだか身も心もきれいになった気がして、さあ最後の一周、とシューズのかかとを整えた時だった。

「あれ?」

誰かが大きく目を見開いてこちらを見ている。知っている顔だ。

「秋山さん…?」

ああ、そういえば今日の先発は彼女だったな、と今更のようにいちごは思い返していた。


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