過去ログ - とある未来の通行止め
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3:ブラジャーの人[sage]
2011/07/15(金) 00:00:43.86 ID:WdcBs0Va0
「あなたーおきてー!もう朝ですよご飯できてますよ聞こえてるクセに
返事くらいしてよ、ってミサカはミサカは呼びかけてみる」

返事こそ無かったものの、一方通行の布団が大きく上下して、息を
吐き出した。その様子を見て打ち止めがトコトコとベッドへ近寄る。

「ほらほら、今年から火曜日は一時限目あるんでしょ?もう起きないと
遅刻しちゃうよ。ねぇ、目開けて?」

打ち止めは枕元に膝をつくと、瞼をつんつんとつついたり、白い髪を梳いて
額をあらわにしたりとちょっかいをかけて覚醒を促す。さすがに一方通行の瞼が
ゆっくりと上がって、赤い瞳がギロリと打ち止めを睨む。

「なァンでオマエが俺の時間割を把握してるンだ…」
「さてなんででしょう?教えてほしかったらミサカと一緒に朝ご飯食べて、って
ミサカはミサカは交換条件を提示してみたり」

一方通行の寝起きで掠れた声に少しもひるむ様子はなく、打ち止めはさらに
彼の肩を揺さぶった。あくびをしながら一方通行が起き上がる。

「どォせ番外個体から聞いたンだろうが。別にあんなモン出席しなくても
いいンだよ。寝かせろよ…」
「最初の授業くらいはちゃんと出るべきだよ。あなた、そんな風でよく
進学できたね、ってミサカはミサカは呆れつつも結局起きてくれるから嬉しかったり」

この家で、というか学園都市でこれほど簡単に一方通行を朝に起こせるのは
打ち止めをおいて他にいない。
じゃあコーヒー淹れて待ってるからね、と部屋を出て行った打ち止めを
見送りながら、一方通行は寝間着用のシャツを脱いだ。
ここ数年の能力無しの日常生活のせいか、一方通行の体にもうっすらと筋肉が付いた。
杖は必要だが、以前よりは不自由さも軽減されている。
家の中ではほとんど使用しなくなって久しい。
窓を開ければ、朝はまだひんやりと冬の面影を残す四月の空気。
適当に厚手の長袖シャツとジャケットを選び、少女が待つキッチンへ向かった。




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