過去ログ - 吹寄「上条。その……吸って、くれない?」
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nubewo
◆sQkYhVdKvM
[saga]
2011/07/16(土) 02:19:28.41 ID:gKHRPC68o
その吹寄に、上条は違和感を覚える。
少し前のことだ。大覇星祭で、教室で着替えをする吹寄の裸を見てしまった事があった。
あの時も今と同じで、逸し纏わぬ上半身を視界に納めたのだった。
今回は下にスカートを履いているが、それは大した差ではないだろう。
あの時はたしか吹寄は、パイプ椅子で上条の頭をカチ割ろうとした。
だというのに、今日の吹寄はこちらをしかりつけることも無かった。
「吹寄、調子悪いのか?」
「なんでもない」
「馬鹿野郎、なんでもないやつがそんな顔するわけないだろ」
上条がそう問い詰めると、吹寄が瞳を揺らした。
見上げるようなその視線が、不安を抱えているのだと訴えていた。
ついさっき不機嫌そうに追い払おうとしたばっかりだったのに、その目は、上条にすがるようだった。
吹寄の仕草に、上条は浮ついた気持ちを全て吹き飛ばした。
「吹寄? どうかしたのか?」
「……」
「お前、変だぞ。なんか力になれることあるか?」
吹寄がそんな気弱になるなんて、絶対に変だ。
上条はクラスメイトの異変を、放っておくほど薄情ではなかった。
その真剣さに、絆されたのだろうか。内心の苦悩を漏らすように、ぽつんと吹寄が呟いた。
「……どうしよう、上条」
どうしたもこうしたもない。保健室にいるということは、体調が悪いということだ。
だが外見で、パッと判るような不調は見当たらない。
そして当麻が逡巡したその一瞬で、吹寄は自分の弱気を恥じたらしかった。
「……ごめん。なんでもない」
「なんでもないって。今お前どうしようって言っただろ」
「うん。でも、ごめん。やっぱいい」
「いいって……」
「上条には、話しにくい。つかジロジロ見るな」
「わ、悪い!」
慌てて横を向いた。視線を外して、上条は思案する。
保健室で裸になるような必要があるのだ。考えてみれば、確かに男の上条では色々と差し障りがあるかもしれない。
「先生、いないのか?」
「ええ。書置きがあって、怪我をした生徒に付き添って病院に行ってるって」
「そうか。じゃ、じゃあ、クラスの女子とか呼んだほうがいいか?」
「駄目!」
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