過去ログ - 吹寄「上条。その……吸って、くれない?」
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948:nubewo ◆sQkYhVdKvM[saga sage]
2012/02/25(土) 00:52:57.05 ID:c9ryZsRCo

お決まりの鐘が、昼休みを告げる。腹をすかせた高校生達にとっては待ちに待った時間だ。
だが。

「……ごゆっくり。カミやん」
「延滞すると先生の拳骨が飛ぶからご休憩はほどほどにな」
「別に、そんなんじゃねえよ」

「ごゆっくり」は、まあすることになるかもしれない。
ただ相手は周りが思っているように姫神とではなく、当然、恋人の吹寄とだ。
吹寄の座る席のほうを眺めると、もう立ち上がって、教室の外へと出ようとしているところだった。
ちなみにそばの姫神は、まだ席に座っていた。思わず目が合って、二人で気まずい感じに目を逸らした。

「……いいなあ」

ぽつりとこぼした青髪の言葉は、本音そのものといった響きだった。
それがたぶん、姫神との仲を羨んだものなのだろうとわかって、上条はため息をついた。

「お前の想像は間違ってるぞ」
「……僕が思ってるよりもっとすごい事してるん?」
「ああもう面倒くさいな。お前が思うんならそうなんだろう。お前の中ではな」
「僕の単なる妄想やったらどんなに良かったか……ハァ」
「ったく。パン買ってくる」

いい加減付き合うのにも飽きて、上条は教室を後にした。
早く吹寄の元にたどり着かないと機嫌がどんどん悪化していく気がするので、上条は早足でいつもの場所を目指した。
一応、姫神との中が取りざたされたせいで、吹寄がつまらない思いをしていることは察せている上条だった。



そんな上条を見送りながら、姫神はトントンとノートを整えた。
机の中に教材をしまい、どうしようかと迷いのある視線を扉のほうに向けた。

「……今日に限って。お弁当なしなんて」

食材の都合で今日はパンでも買う予定だったのだ。それがまずいことになった。
今、教室を出て行けば。確実にそれは上条に会いに行ったというサインだと受け取られるだろう。
でも。

――さっきの返事を。くれるのかもしれないし。



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