10: ◆LKuWwCMpeE[sage]
2011/07/16(土) 02:48:08.95 ID:RoU1LS4DO
しかし初春の釈明も聞かずに御坂と呼ばれた少女──御坂美琴はお構いなしに彼に向け、今にもその美琴の能力である電撃を浴びせようとしている。
「ちょ、御坂さん待ってくださ……」
それを見て初春も誤解だと美琴に言い聞かせようとしたのだが。
「ああもう不幸だああああああぁぁぁ!!」
彼はそう大声で叫ぶと脱兎の様にこの場から逃げてしまった。
「待てやゴラアアァァァっ!!」
逃げた彼の背中に電撃を放ったのだが、彼は振り向かずに右手を振るうだけで電撃は消えてしまい、そのまま彼の小さくなってゆく背中を見ているだけしか出来なかった。
「……………………」
「あ、あの……御坂、さん?」
元気よく電撃を放った先程の様子とは一変、ただ彼の背中を美琴はじっと見つめており、初春は少し怪訝に感じた。
少し、表情は悲しんでいるような、そんな雰囲気を感じ取った。
「……また……やっちゃった……」
「え?」
そんな彼の背中を見つめながら美琴は呟く。
何と言うか、もう怒りなどない。
ただ己の行為を反省するかの様に言うと、美琴は初春の方に振り向いた。
「あ、あの。御坂さん……」
「あーゴメンね。アイツとは腐れ縁だから……って初春さんを先に手当てするのが先ね」
「え……あ、はい……」
初春は状況についていけない様子でただそう答えるしかなかった。
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