過去ログ - かがみ達は深い霧に囚われたようです
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18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/07/18(月) 05:43:18.52 ID:TBBAKQJ7o
私は水を一口含んで一息に飲み込んだ。
口ぶりからすると峰岸はこの霧に少なからず不安を持っているようだし、それは私も同じだった。
正直に言えば、このまま旅行を止めてすぐに帰りたいとさえ心のどこかで考えている。
なぜかはわからないけど、あの霧に触れた瞬間にそう思った。
なにか得体の知れない恐怖が、霧の中から体の内部に侵入してきたみたいだ。
まあ、待っているこなた達を放って帰ることなんてできないんだけど。
また一つ、溜息がこぼれた。
ボトルを封じて車へ戻ろうとしたその瞬間だった。
射るような視線に背後から心臓を貫かれ、考える間もなく体が動いていた。
そこには、変わらず白い壁があるだけだった。
当然、壁を破って化物が姿を現わしたわけでもない。
肩透かしをくらったような気持ちで呆けていると、一陣の風が私を貫いた。
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