過去ログ - かがみ達は深い霧に囚われたようです
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241:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/26(金) 01:30:45.11 ID:T98CVpPDo
(助けて)
あの、こなたの小さな体に、これだけの血が入っていたのかと思う。
242:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/26(金) 01:34:14.83 ID:T98CVpPDo
(助けて)
こなたがどうやって殺されたのか。
243:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/26(金) 01:36:01.41 ID:T98CVpPDo
「―――かがみさん」
目を開く。
244:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/26(金) 01:36:52.13 ID:T98CVpPDo
「痛く、ありませんか……」
みゆきが、ハンカチを差し出していた。
いつの間にか握り締めていたらしい左の掌から、血が滴っていた。
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2011/08/26(金) 01:38:27.13 ID:T98CVpPDo
「……ごめんなさい」
彼女は硬直した私の掌を丁寧に、指を一本ずつ解いていくように開いて、ハンカチを滑り込ませる。
パールホワイトの生地が、私の血液で真赤に染まっていく。
246:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/26(金) 01:39:23.53 ID:T98CVpPDo
そうだ、全て私が望んだことなんだ。
こなたが殺された、そこを見たいと思ったのは、私。
だけど、それはなんで?
ただ知りたいと思っただけじゃない。
247:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/26(金) 01:40:40.85 ID:T98CVpPDo
「……ありがとう、ございます……」
私の手を包み込んだ彼女の両手は、ひどく震えて、冷たかった。
その手を温めてなお、私の体は熱を失わない。
248:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/26(金) 01:41:13.44 ID:T98CVpPDo
かち、と聞き慣れた金属音で、私の思考も言葉も中断させられた。
目を向ければ、仮眠室のドアノブがゆっくりと動いている。
私はぼんやりとその動きを追い、みゆきも目をこすりながら成り行きを見つめた。
249:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/26(金) 01:42:25.29 ID:T98CVpPDo
「おはよう、柊ちゃん、高良ちゃん」
音も無く体を室内に滑り込ませて、峰岸は微笑んだ。
250:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/26(金) 01:43:31.38 ID:T98CVpPDo
「おはよ。よく眠れた?」
一方で私の掌はみゆきのハンカチを握り締めたままでいる。
もし気付かれたら、変に思われないだろうか。
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