過去ログ - 【ポケモンSS】タイトルは決まっている
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108: ◆.Br/vY/Hx.[sage]
2011/08/20(土) 19:42:11.28 ID:0BBdeNUu0
第26話
――キンコーンカーン

 いつも通りに鳴り響く授業を終える合図。
 伝説のポケモン"フリーザー"を見れたおかげかテンションのおかげか……
 授業がいつもより早く感じられ、充実感もあった。

「よーし、良い汗をかいたなっ! 今日の授業はここまでだ各自解散」

 他の教員のように最後に一言加えるでもなく適当に解散の指示。
 どうやら、今回の件についてこの教員もインタビューを受けているようだ。
 "我が校の生徒が〜"だの"彼は〜"だの……と言葉を続ける。

「おいおい、入学と共に旅に出た"彼"を知っている奴なんていないだろう?」

 その受け応えする教員を尻目にジルが話す。

「っていうか……私、そんな制度知らなかったんだけど?」

 活々と話す教員を遠目に見ながらシズクが応える。

「それは、お前が入学式のときにでも寝ていたからだろう」
「……というかシズクさん、入学式にいらっしゃいましたか?」

 この学校は1〜2限目を終えるとお昼となる。
 講義と実技で1〜2限続きの授業の為、ここで昼休みに入る訳である。
 
「あはは、多分……行きたくないってダダこねてたかも」

 少し恥ずかしそうに頭を弄りながら答えるシズク。
 やれやれという感じで呆れ顔のルリカとジル……そして、ピカチュウ。

グゥ〜

「あはは」

 タイミング良くシズクのお腹が音を立てる。

「自己主張の激しい奴だな……とりあえず、飯にするか」
「そうですわね」

 3人は視線を教室の出口に向ける。
 
「食事ですか……失礼ながら、僕もご一緒してもいいでしょうか?」

 後方から聞こえる声。
 振り向かずとも、その声の主が誰なのかすぐに分かった。
 
「あぁ、いいぜ? 学校に来るのは今日が始めてだろう? 案内してやるぜ」

 ジルが振り返って答える。
 3人の思った通り、そこにいたのはノエルであった。
 1本線を引いたような目で笑みを見せて小さく頷いた。

「いえ、入学式の時に一度」

 クスっと笑みを見せた応える。

「もう、インタビューとかはよろしいのですの?」

 ルリカが報道陣に囲まれている先ほどの教員を軽く見て話す。
 ノエルは両手を肩の高さまで挙げて分からないという表情を見せる。

「なら気付かれねぇーうちに出た方がよさそうだな」
「ごもっともで」

 ルリカはジルがノエルの事をあまり気に入らないのだと思っていたのだが
 気さくに話す感じのジルと当たり障りのない態度のノエルに少し安心した様子である。
 2人はスタスタと歩いて先に教室を出ていってしまう。

「……あの二人、仲良いの?」
「そうみたいですわね」

 ポカーンとしたシズク。
 バトルを通じて得るものでもあったのだろう。

――― 食堂
 この学校には3ヵ所の食堂があり、どれもほぼ同じ大きさを誇る広々とした空間である。
 3面ガラス張りでテーブルやライトの白が際立つ明るい空間、一列に30名ほどは座れるであろう長机が無数に置かれている。


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