過去ログ - 【ポケモンSS】タイトルは決まっている
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119:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岐阜県)
2011/08/23(火) 03:49:43.88 ID:WWWheOUc0
するとシズクがルリカの前に立って口を開く。

「この前、ルリカちゃんにも教えたよね……私がポケモンと話せるってこと」
「え……えぇ」
(ほ、本当ですの?ファンシーなお話だと思って、適当に受け流していましたのに)

 仲良くなったルリカはシズクの"能力"について一度聞かされていた。
 本人はジルと違って、あまりそれを信じていない感じで、今回もその件はまるで覚えていなかったようだ。
 
「"リオル"は離れていても会話が出来る……聞かなかったか?」

 リオルの前でしゃがんでリオルの頭を撫でるジル。
 リオルが何だか少し不機嫌そうな表情でジルを睨んでいるがお構いなし。

「えぇ……聞きましたけど」

 それを踏まえて改めて考える仕草を見せる。
 あまり、思考に時間は掛らなかった。理解が早いという意味では間違いなく優等生であろう。

「……フェイク。 ですわね?」

 何かに気付いたようにルリカが口を開く。

「正解」

 ニコッとシズクが笑みを見せる。
 それでも、まだ少し納得のいかない様子のルリカ。

「対した"芸"ですわね」
「違う! 作戦……」

 頬をプクッと膨らませるシズク。


―――(回想)

(リオル、聞いて……今から口で言う"技名"は全部無効。こっちでの指示を聞いて)
(……分かった。が何で、そんな面倒な事を? )
(良いから!!)

「リオルッ!! "でんこうせっか"!!」
("いばる"! 相手を挑発してっ……)


―――

「あの、リオルが踊ってらしたのは?」
「"剣の舞"だよっ! 攻撃翌力がグーンッと上がるやつ」
 
 手を胸元からグイッと頭の上の方まで伸ばして比喩する。
 頷いて納得するルリカ。

「最後のワニノコの攻撃は当たったように見えましたけど?」
「あれは"剣の舞"の中に"かげぶんしん"を混ぜたの……」

 坦々と語るが、それがどれほど複雑な事なのかシズクには分かっていない。
 逆にそれを理解しているルリカは頷きつつも驚きを隠せない感じである。

「じゃあ、最後に叫んでいたのは? 一つは"かげぶんしん"ですわね」
「"バレットパンチ"と"真空波"だよ」

 再び膝をついてリオルの頭を撫でながら答えるシズク。
 単純に答えるが、それほど簡単にはルリカに伝わらない。
 まず……シズクが、心で思っている事と違う"技名"を口にするという複雑な事自体出来るのか?と問いたい感じである。

「"バレットパンチ"と"真空波"だったのか……最後の攻撃は速すぎて俺にも分からなかったぜ」

 どちらも"先制"の特性を持つ、ファーストストライクの技。
 影分身に気を取られて油断していたワニノコには、どちもクリーンヒットしたようである。



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