28:1[saga]
2011/07/21(木) 19:49:10.67 ID:n/I3GK8s0
−−− 佐倉杏子の手記より −−−
今でこそ周知の事実となってはいるが、
魔法少女の力というものは古来より戦争の道具にされ続けていた。
その理由は、他でもない魔法少女である私自身がよく知っている。
常人には扱えない魔法と、それによる身体能力の強化。
その存在が知られれば、用兵側の立場にとってこれほどの
大きな戦力はなかったと言えるだろう。
だが、魔法少女が戦場の王者であった時代は
九年前に終わりを告げていた。
はるか海を越えた大陸に存在していたベルカ公国。
彼らは魔力というものを科学によって解明し、
それを武器に隣国に対しての侵攻を行っていたのだ。
魔力の解明。
それはすなわち魔力というものに対して科学が上位に立つ事。
人類の作り出した技術と機械は、魔法を封じ込める事にも成功していた。
そして残されたものは、魔力での身体強化が唯一の取り得となり、
少しばかり常人より運動能力の優れた存在でしかない魔法少女達。
もともと軍に所属していた彼女達は行き場を失くしてしまっていた。
今ではグリーフシードを人工的に生み出せるとはいえ
軍としても無駄飯食らいを置いておく余裕などはない。
軍と魔法少女、お互いの試行錯誤の末に彼女達の未来は決まる。
その身体能力を生かした、地上における索敵・諜報任務。
及び、最大限に能力を発揮した場合には、
常人には耐えられないだけの負荷をかける兵器への搭乗。
私達が乗っている戦闘機という兵器も、その一つだった。
668Res/390.43 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。