54:1[saga]
2011/07/22(金) 19:49:52.96 ID:dnUy+bX20
杏子からも叱られる前に、私は無線機にそう告げて
彼女の言葉を続けなくさせる。
彼女は私より順応性が高い。その気になればエルジアの誇る精鋭部隊、
第156戦術戦闘航空団アクィラ隊に入る事さえ出来たであろう。
敵味方の双方から”黄色中隊”と呼ばれるその飛行隊は
エルジア空軍のパイロット達の目指すべき頂点でもあった。
事実、”黄色中隊”のスカウトは杏子のところにも来たのだ。
だが、彼女はそれを辞退する。
その理由を杏子が話した事はない。
だからこそ、私はその理由を伺い知る事が出来た。
FRIEND
<< 赤1よりレーダー、そろそろ交代が到着するんじゃないか? >>
RADAR
<< こちらシェズナ・レーダー1、もう交代の機影をこちらは捉えている >>
その会話を聞き漏らすまいと、私は思考を停止させる。
また私が叱られるような事になれば、杏子に恥をかかせてしまう。
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