9:1[saga]
2011/07/20(水) 20:27:46.89 ID:UFLniq8t0
−−− 暁美ほむらの手記より −−−
私達には、お粗末な航空機しか与えられなかった。
かつての私は、サンサルバシオン空軍兵として
ストーンヘンジ防空の任を与えられていた。
しかしエルジア軍の電撃的侵攻により、
私達は戦闘らしい戦闘を経験せずに、ストーンヘンジは接収される。
その事実を知った私は、迷い無くエルジア共和国に亡命した。
私は、言ってみれば裏切り者なのだ。
そんな私には、それまでと同じように
ストーンヘンジ防空の任を与えられる事はなかった。
今では、エルジア空軍の誇る”黄色中隊”がその役目を担っている。
私がいくら熱望しようとも、その希望が受理される事はなかった。
悔しい事ではあるが、今の私では彼らと同じ空を飛ぶだけの技量もない。
それに彼らに任せている限りは、ストーンヘンジが破壊されるような事は
そう簡単には起きないであろう。
遠回りでも少しずつ腕を磨き、戦果を上げてエルジア空軍に
私の存在を認めさせる他にないのだ。
祖国の人間からは白い目で見られる事だろう。
このエルジア空軍内でさえ、私の通る後には
必ず囁き声が聞こえる。見ろよ、日和見のコウモリ野郎だ、と。
今はもう会えないあの子も、現在の私を軽蔑している事だろう。
それでも後悔はない。
これが私の選んだ道なのだから。
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