過去ログ - 剣心「零崎を始めるでござる」
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25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/07/27(水) 22:17:13.55 ID:wkE7dHjKo
「そこまでよ抜刀斎!!」
力強い声とともに木刀が大男を狙う。
大男は乱暴に刀を振り、木刀ごと少女を弾き飛ばす。
少女は土煙を上げながらも衝撃を殺し、壁に激突する。
「う!!」
右肩に熱。
見ると赤い線が一つ、激突した際の傷である。
「これじゃあ……」
刀が振れない。
握るのだって相当な苦痛を伴う。
戦いの上で重要なことは怪我をしないことである。
人間は生きるだけなら非常に丈夫だ。
だが戦う上でも同じとは限らない。
戦場での怪我とは、死である。
将棋の駒が傷ついても動きは変わらないが、兵は傷つくと変わるのだ。
駒に代わりはあるが、自身の代わりは無い。
即ち、この時の少女は死んだも同然であり――実際。
「……これで終いだ」
目前には確実な死が迫っていた。
刀という、とても美しい凶器の形で。
ゆっくりとゆっくりと。
まるで事故を起こした時のように、死につつあるように、目の前がスローモーションになっていく。
本日二回目、今回は間違いなく死につつあるようだ。
青は目を見開き、死を――刀と地が接吻を交わした。


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