31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2011/07/25(月) 18:13:18.84 ID:f3T3l2o10
10
美樹さやかと同じ見滝原中学のクラスメート、志筑仁美は。
デパートをあとにし、駐車場に停めた自分のポルシェに乗り込もうとしているところだった。
買い物した荷物をトランクにしまい、運転席に着こうとする。
が、その矢先。
仁美は、突然に背後から何者かに肩を掴まれ脅された。
「動かないで」
聞き覚えのあるような少女の声が告げる。「何もしないわ」その声が命令する。「脇へどいて」
突然降りかかった恐怖に駆られながら、仁美は困惑気味にいった。「でも今動かないでと…」
「どきなさい」
声がもう一度いうと、無理やりどかされた。何者かが、手で車のドアを開けると命じる。「車にのって」
仁美が運転席につくと、自分を脅しつけている人物が、つい最近に転校してきた暁美ほむらだということが
分かった。しかしそのほむらが次にとった行動をみて仁美は仰天した。
ほむらは助手席のシートを力ずくで引き剥がすと路上に投げ捨てたのだ。「きゃああ!一体なんですの?」
「頼みがあるの」
シートを剥がした助手席に勝手に乗り込むと、ほむらが言った。「私の言うことを聞いて」
仁美は怯えて身を震わせつつ、拒絶しようとした。
「いけません、七時半に空手のお稽古がありますの。付き合えませんわ!」
だが、それはほむらにあっさり一蹴された。「その必要はないわ」
そして、美樹さやかの運転する車を指す。
「あの車をつけて」
仁美は悔しそうに唇を紡ぎ、ため息を漏らしてアクセルを踏んだ。「はうう…。そう来ると思いましたわ…」
こうして暁美ほむらは、まどか救出への一歩を踏み出した。
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