4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2011/07/24(日) 16:26:27.71 ID:cCeqzXxK0
2
その悲劇、凶兆のはじまりは、いつもとは違う時間帯で聞こえてきた、ゴミ収集車の音だ。
ブロロロロ。
鹿目卓に近づいてくるその車の音に、最初に気づいたのは母親の詢子だった。
「……ん?収集車?」
「曜日が変わったのかなあ?」
まどかの父、知久が不思議そうに言うと、慌ててゴミ袋を両手に抱え、収集車がいってしまう前に
急いで家の玄関を出た。
「おーい、待ってくれー!おーい!」
やってきた収集車にむかって、知久が声をだして呼びかけると、収集車がそこで止まった。
ふー。間に合った。知久が安堵の息をついた。
「いったかと思ったよ」
と、知久が収集車の作業員に声をかけると。
作業服に身を包んだ二人が車から降りた。
一人は青髪のショートカットで、もう一人は長い赤髪のポニーテールだった。
おかしいのは、二人ともゴミ収集車の作業員にしては背が小さいし、まるで女の子のようだし、
赤髪のほうに至っては口にポッキーを咥えている。
だが、何よりも異常だったのは、その赤髪の少女の手に一つの短機関銃が取り出されたことだろう。
「とんでもねえ」
赤髪の作業員が口にポッキーを咥えたまま、言った。「アンタを待ってたんだ」短機関銃の銃口が知久に向けられる。
次の瞬間、知久が驚く間もなく、彼の身体は火を噴いた機関銃の銃弾の雨を浴びていた。
「うわああああう!」
全身を貫かれた身体は糸の切れた人形のように崩れ、その倒れた身体に。
ズバババババ!
追い討ちかけるように、赤髪の作業員がもう一度銃弾を死骸に浴びせていた。
死体に穴が増えたところで満足した彼女は、ゴミ収集車に乗り直すと青髪の作業員と共に
その場をあとにした。
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