過去ログ - マミ「もう何も怖かねぇ!」
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48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2011/07/26(火) 22:25:19.93 ID:IUly5t9D0
法定速度を優に越えた二人の車の追走劇が、見滝原の路上で繰り広げられる。


さやかは前を走る一般車を、次から次へと路線変更して追い抜き、赤信号を全て突っ切り、ほむらからの逃走をはかる。
ほむらも負けじと追いかけ、ハンドルを必死に切って一般車をぐいぐい追い抜いていく。


しかし、運転など初めてのほむらの走行はかなり危なっかしい。
時に激突もスレスレで車とすれ違うので、その度に急ブレーキをかけた一般車のクラクションが路上で鳴り渡る。


「いやぁっ!」仁美は目をぎゅっと閉じて、ほむらのメチャメチャな運転に耐える。
自分の車なのに、どうしてこんな目に合っているのだろうと、ふと考えたらしい。


一方、逃走を図って車を走行させるさやかは、額に溜まった汗を腕で拭っていた。
それが冷や汗であることも知っていた。

もし暁美ほむらに捕まれば自分に命はないことが、さやかは直感的に分かっていた。

あの魔法少女は、まどかのためなら何をしでかすか見当もつかない、恐るべき女だ。
先ほどの電話ボックスといい、デパートでの暴走ぶりといい、さやかは既にそれを実体験している。



さやかの車が次の交差点で左折する。
それを追ってほむらもハンドルを回し、追って左折を試みるが。

早すぎるスピードは左折を困難にし、しかも赤信号だった。

「おやめになって!!あぁ、ほぇ─!?」仁美が悲鳴をあげ、手で顔を覆った。「きゃああああっ!」

「くっ!」懸命にハンドルをほむらが切るも、左折した車が対向車線につっこみ、別の一般車と側面が衝突した。

たび重なる悲運に、仁美は車の台を叩いて悔しがった。「今日は厄日ですわ!」


今更であるが、ほむらは運転免許などは持っていない。
だからこのカーチェイスは、文字通りほむらにとって命がけだ。

というより、今の今まで事故を起こしていないのが奇跡みたいなものだ。


気づけば二人の車は、見滝原町から外れた、全く知らない土地にまでやって来ていた。
無我夢中で車を走行させる二人は、帰り道のことなど頭にない。少なくともさやかには、その余裕はない。


前方でさやかがまた左折すると、ほむらはそれを追ってハンドルを切り、地面のグランドへ車を乗り上げさせて
近道を通り、さやかとの距離を詰めようと図る。

「わぉうっ!」

そのとき車の乗り上げる衝撃に仁美が声を漏らした。


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