過去ログ - ほむら「あなたは何?」 ステイル「見滝原中学の二年生、ステイル=マグヌスだよ」
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555:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/08/10(水) 00:20:31.29 ID:NTjPkDQHo

                                                        オリジン
神裂「私もそう考えました。ですが肝心要の彼女の記憶の中にファウスト、正確にはその『原典』に関する内容はないのです」

五和「え? でも、彼女は全ての魔導書を読み通したのでは?」

神裂「全てではありません。何事にも例外はつきものですし、原典はゲーテ本人が墓まで持っていったとされています」

 そこへ初老の男性、諫早が手を挙げた。

諫早「誰も原典を目にしていないのならば、この件の魔導師が持つのは世に広まっている害の無いファウストなんじゃ?」

神裂「ええ。恐らくはただのファウストから、想像だけで原典を再現したたんなるまやかしに等しい物だと思われます」

神裂「禁書目録の……“あの子”の知識を用いるまでもないでしょう」

 神裂がそう結論付けた。

建宮「でもファウストって言ったら確か化物と魔女の宴……ワルプルギスの夜に関する記述が有ったはずなのよな」

五和「それがどうかしたんですか?」

建宮「近いうちに襲来する予定の魔女もワルプルギスの夜って呼ばれていたのを思い出してな」

対馬「偶然なんじゃない? だって魔女は……いえその、とにかく無関係でしょう?」

 口々に議論し出す天草式の面々を尻目に、神裂は先ほどからポッキーを齧っている杏子を横目で覗き見る。
 あまり話には興味がないのか、とろんとした目で空を見上げていた。
 コホン、と咳払いを一つ。皆の視線が集まったところで、神裂はふたたび口を開く。

神裂「いずれにせよ、不安要素は取り除いておくに越したことはありません。当面はその魔導師の探索に尽力してください」

 全員が頷いた。
 すると建宮が、首下にぶら下げた小さな扇風機(4つ)を揺らしながら一歩前に出る。
 事情の読めない神裂が怪訝な表情を浮かべるが、周囲の皆は黙ったまま建宮を見つめていた。



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