過去ログ - ほむら「あなたは何?」 ステイル「見滝原中学の二年生、ステイル=マグヌスだよ」
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756:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/08/23(火) 23:24:19.51 ID:hjeVn6zLo

……一方的に同情どころか失望までされたステイルはというと。
 物言わぬさやかの死体を前にして、無表情のまま立ち尽くしていた。
 傍目から見れば、自身の無力さを嘆き、呪っているように見えたかもしれない。

 だが実際のところは違った。

ステイル(裏でコソコソと動く最大主教、そしてキュゥべぇの意味深な発言。裏で取引が行われているのは間違いないと見ていい
       とするとこの状況はあの女狐が想定した上で仕組んだ可能性が高い。ならば目的があるはずだ。なんだ、それは。
       考えろ、ヤツがキュゥべぇと手を組む理由を。イギリス清教の利益になりうる物がなんなのかを。それを見つけ出せば……)

 頭の中では現状を把握し、打破するための手段を模索していたのだ。
 無論、同時に彼は自分の愚かさを嘆いているし、呪ってもいる。後悔だってしていた。
 だがそれでは意味が無いことを彼は知っている。

ステイル(いずれにせよ、あの女狐に揺さぶりをかける必要はある……揺さぶれる自信は無いが)

 さやかの身体に縋っているまどかを見て、それからステイルは悔しそうに座り込んでいた香焼に声をかけた。

ステイル「もうイギリスに報告はしたのか?」

香焼「いや……えっと、これからシスタールチアが行うところっすよ」

ステイル「その役目は僕が負おう。それから鹿目まどかを家まで送り届けてやってくれ」

香焼「構わないすけど……指示、仰がなくて良いんすか?」

ステイル「風邪をひかれたらたまらないし、彼女に出来ることは何もない。さぁ早く」

 出来ることは何もないという言葉を聞いて、まどかの身体がびくっと動いた。しかしステイルは気付かない。
 香焼はまどかに手を借して立ち上がらせると、ふらふらとした足取りで一緒に歩いていった。
 それを見送ったステイルは、懐からカード状の通信用霊装を取り出す。
 魔力を込めつつ胸の前まで持ってくると、彼は諦めるように目を閉じた。
 さぁ、覚悟を決めよう。



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