過去ログ - ほむら「あなたは何?」 ステイル「見滝原中学の二年生、ステイル=マグヌスだよ」
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859:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/08/30(火) 02:01:15.72 ID:lyXJ21Kvo

 バキン! と。
 何の前触れも無く、ステイルの背後――ホールの天井側から、何かが砕けるような音が響いた。

「ちっとぐらい長いプロローグで絶望してんじゃねえよ!」

 これまで、幾度と無く絶望的な状況に陥った時。
 その度に“右手”で絶望を打ち砕いてきた少年の声が、耳に届いた。

「手を伸ばせば届くんだ――さっさと始めようぜ、魔術師!」

 振り返る必要は無い。確かめる必要も無い。
 ステイルはただ、右手を後ろへと伸ばした。
 少年と共に現れた暖かい光――グレゴリオの聖歌隊によって増幅された魔術が、ステイルと穢れを飲み込む。

ステイル「遅いんだよ……」

ステイル「くそったれええぇぇぇ!!」

 ステイルの手が、ツンツン頭の少年の左手を掴んだ。
 筋肉の限界を無視した動きで身を捻り、穢れめがけて彼を投げつける。
 同時に暖かい光が穢れを飲み込み、その向こうにいる魔女の身体を優しく包み込む。

「いいぜ……この程度の絶望で、ステイルが守ろうとしたモノを何もかも台無しにしちまうってんなら!」

「まずは!」



「そのふざけた幻想をぶち壊す!」



 少年の右手が穢れに触れた。それだけで、あの恐ろしい規模の穢れが『消滅』した。
 さらに彼は恭介の体を蹴り上げるようにして抱え上げると、左手を掴んでいるステイルを見上げて頷いた。

「やれええぇぇぇ!!」

ステイル「炎よ、巨人に苦痛の贈り物を!」

 間髪いれずに、ステイルが左手に宿した炎の塊を“手元”で爆発させた。
 ステイルと少年、そして彼が抱えた恭介の身体が爆発に飲まれて光の柱から遠ざかる。
 そして――



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