過去ログ - ほむら「あなたは何?」 ステイル「見滝原中学の二年生、ステイル=マグヌスだよ」
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895:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/09/01(木) 13:56:25.31 ID:KahVM0gIo

――ふっふふん、ふっふふん、ふっふっふーん♪

 トイレの方から陽気な鼻歌が聞こえてきたのを確認したステイルは、神裂の傍まで顔を寄せた。
 トントン、とこたつを指で叩く。
 それだけで意図を察した神裂が、彼にしか聞こえないように小さな声で話した。

神裂「ワルプルギスの夜対策はなんとか五割ほど。街中の脈がある場所やビルに仕掛けを張る段取りまでは出来ました」

ステイル「魔女の正確なデータが欲しいな……その、おりこ? とかいう魔法少女は今何を?」

神裂「シェリー達と合流を。相当強力な魔女のようですし、奪われた『ファウスト』の魔導書も気になりますね……」

 魔導師ゲーテが作り上げた、厄介極まりない魔導書『ファウスト』。
 魔女に持ち去られて以降、彼らはその足取りは一向に掴めないままでいた。
 悔しげに目を細め、神裂が湯飲みを持つその手に力を込める。

神裂「いずれにしても、彼女達にはあまり心配を掛けないように」

ステイル「分かっているさ。だがいつまでも隠し通せる事案じゃない……っと」

 杏子が入ったトイレから水が流れる音がした。
 そそくさと神裂の傍から離れ、置いてあったシガーレットチョコを咥える。
 二人が交わしていた穏やかじゃない会話など知る由もない杏子は、すっきりとした顔のままどかっと床の上に座り込んだ。

杏子「ねぇねぇ、ちょっとすぐ隣にある風見野まで行ってきて良い?」

神裂「ええ、私達は束縛などしないので構いませんが……何か用事でもあるのですか?」

杏子「んー……用事っていうか、さ」

 神裂が尋ねると、杏子は照れ臭そうに鼻の下辺りを指で擦った。

杏子「友達が出来たよって、報告しときたいんだよね。親父とお袋とモモ……アタシの妹にさ」

神裂「……そうですね。でしたら美樹さやかや鹿目まどかも呼んでおきましょうか?」

杏子「うーん、でもそういうのって嫌がられないかな?」

ステイル「その程度で嫌がる連中なら、君もあそこまで入れ込んだりはしないと思うけどね。どうだい?」

 ステイルの問いかけに、杏子は満面の笑みを浮かべて頷いた。
 年齢相応の、優しい笑顔だった。

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