過去ログ - 一夏「ヒステリアモード?」
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16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)
2011/07/27(水) 23:17:02.34 ID:CkxjoOMAO
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 蒼天――文字通り、雲一つ無い真っ青な青空。
 何から何まで青一色の世界に一つ、その“青”よりも遥かに鮮烈な、穿たれた点のごとき『青』が存在した。
 イギリス代表候補生・セシリア・オルコットが愛機、第三世代型「BT兵器」運用試験機ブルー・ティアーズ。
 「蒼き雫」の名を冠する機体とその主である少女は、挑戦者の登場を待ちわびていた。
 織斑一夏。ISを起動できる唯一の男。
 セシリアにとって男とは野蛮極まりない生物であり――戦闘という行為に関して生物学的に女より優位な存在である。
 ゆえに、好戦性の高い彼女には、今日という日は待ちに待った瞬間といっても過言ではない。
 自分と同等、もしくはそれ以上の潜在能力を持つ異性。そんな存在が分が最も力を発揮できる土俵であるISで競おうというのだ。
 セシリアは歓喜にうち震えていた。
 胸の高ぶりを押さえられずにいた。
 見る人が見れば、セシリアの態度は恋する乙女そのものであっただろう。
 確かに彼女は、恋していたのかも知れない。
 まだ見ぬ好敵手の登場に。

 そうして、時はきた。


『――織斑君、第三ゲートから入場です!』

 山田先生のスピーカーから流れる合図。
 それと同時、セシリアの背後に円を描くようにして浮かんだ第三世代型 自立機動特殊レーザービット兵器『ブルー・ティアーズ』四門と、右手に構えた六七口径特殊レーザーライフル『スターライトmkV』一挺の計五門が一斉に光の矢を射出した。
 狙いはもちろん、一夏が出てきた第三ゲートであろう。円の起動で配置した『ブルー・ティアーズ』とその中心の『スターライトmkV』。
 中央のライフル攻撃を回避しなければその時点で敗北が確定する。回避されても周囲を飛ぶ弾丸には必ず命中する。
 そんな二段構造をした射撃と砲撃の複合運用はセシリアの得意技の一つでもあった。

 「殺った―――」

 握り拳を作りながらセシリアは勝利を確信する。

 「ああ、確かに殺されるかと思ったよ」
 その瞬間、彼女は背後から織斑一夏の声を聞いた。


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