18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)
2011/07/28(木) 00:23:22.32 ID:1vhob3bAO
「織斑一夏!? そんな、貴方どうして――」
「あの射撃を避けきれた? だろ。なら話は簡単だ。中央のライフル射撃と周囲のビット射撃の間を通り抜けただけだよ」
驚愕に染まった顔をするセシリアに対し、一夏は飄々とした態度で応対する。
ISは乗り手に対して超反応を反応を与える。それに加え今の一夏はヒステリアモードを発動させていた。
有り体にいうと、今の一夏には視認してから回避できない攻撃が存在しない。
「――少しばかりなめすぎていたようですわね。今後の対応を改めさせていただきますわ」
「今後の対応ね。今度はどんなビームが飛んでくるんだ?」
「私は別に火力だけしか取り柄がないわけじゃありませんのよ?」
二人が交わす軽口と、セシリアがブースターにエネルギーを貯めるチャージ音が周囲に響く。
互いに動きがない――わけではない。セシリアは今、必殺の機をしたたかに狙っていた。
軽口やブースターへのエネルギーチャージはすべてフェイク。背中の裏で操作中の一機の『ブルー・ティアーズ』の動作音を隠すためのものである。
これを自身の頭で隠しつつ一夏の頭部を狙い撃つ。それが、今セシリアの持つ策の一つであった。
「さすがにこの距離では外しませんわね」
ブースターと『ブルー・ティアーズ』はエネルギーパスを同期しており、ブースターに注いだエネルギーを『ブルー・ティアーズ』の運用に使用することができる。
限界までチャージしたエネルギーを一機に注ぐことで可能となる人間の反応速度を超えた機動で織斑一夏を討つ。
それこそがセシリアの狙いであった。
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