過去ログ - 一夏「ヒステリアモード?」
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21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)
2011/07/28(木) 10:19:22.16 ID:1vhob3bAO
「この土壇場で―――私の敗北ですわ。この勝負、貴方の勝ちよ、ジャパニーズ・ブシドーさん」

 どこかふっきれた様子で一夏に告げるセシリア。それて同時、場内にタイムアップのブザーが響き―――

『そこまで! 勝者、織斑君!』

 ここに、勝敗は決していた

        ■
 セシリアと地面まで降り、ピットに戻ってISを解除する。途端、全身から力が抜け、俺は白式にもたれかかった。

「これが……ヒステリアモード……」

 ……正直、末恐ろしいものを感じた。特に飛んできた弾を斬って防ぐ『銃弾斬り(スプリット)』なんて、普段の俺では逆立ちしてもできそうにない。

「ヤバい……異常に眠い……」

 唐突に訪れた眠気は恐らくヒステリアモードの副作用だろう。当然だ。あんなものをなんの代償もなく使えるはずがない。

「織斑君、やりましたね!」

「山田……先生……」

 立ったまま白式に身体を預ける俺にピットにはいった山田先生が近づいてくる。いかんいかん、しっかりしないと。

「確かにけしかけたのは私ですけど……あそこまでうまくいくとは思いませんでした」

「それは俺もですよ。あんなにあっさりいくとは思いませんでした」

 俺は白式にもたれかかった状態から身体を起こし、山田先生に相対して返事をする。その瞬間、先程までのより数段強力な眠気が俺の頭を襲いかかった。

「織斑君、大丈夫ですか?」

 一瞬、許容量を超えた眠気に視力を失った。その瞬間、もつれた足が身体のバランスを崩し、そのまま目の前にいる山田先生の胸元に倒れこんだ。

「……お、織斑君」

「す、すみません……大丈夫です、自分で立てます」

 俺は両足に力をこめ、なんとか立ち上がろうとする。だが――

「いえ、そのままで構いませんよ」

 それは、左腕で俺の背に手を回し、右手で頭を撫でる山田先生の前に妨害された。

「今日は疲れたでしょう」

 とろけるように穏やかな声と、確かに感じる柔らかな胸の感覚。

「ありがとう……ございます」

 その心地よさ、気持ちよさに耐えきれず、俺は意識を失った。


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