過去ログ - 唯「私は、誰と恋をする?」 【百合シミュレーションSS】 Part3
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353:1です ◆duJq3nZ.QQ[saga]
2011/08/29(月) 00:07:18.14 ID:Um09OLrk0

→D:中庭で食べる。

 G:「あずにゃん、よかったらこれどうぞっ! その代わりにウインナーちょうだいっ」
   梓のお弁当と京都土産を物々交換。
   ※八ツ橋(小)or 手作り最中を消費します。


唯が顎に指を添えながら考えていると、梓の教室の中から、いくつもの好奇の目が唯に向けられていた。
先輩である唯の傍で立つ梓を微笑ましげに、羨ましげに見ている。
中には口元に手を添えて、内緒話までし始める生徒もいた。
唯は、その視線にはたと気付き、また横でもじもじとしている梓にも気がついた。


唯「どうしたの、あずにゃん?」

梓「……い、いえ、何でも……えーっと……」


梓は同級生たちの様子をちらりと一瞥し、少しばかり頬を染めながら歯切れ悪く答える。


梓「……あ、あの……ここじゃちょっと……恥ずかしいので、別なところがいいです」

唯「恥ずかしい? 別に、ここでも私は大丈夫だよ!」

梓「い、いえそうじゃなくて……と、とにかくっ、私はここじゃない方がいいです……」

唯「? ふーん、そっかあ、じゃあ別のところにする?」

梓「そ、それでお願いしますっ!」

唯「?? うん、分かったよ〜。うーん、じゃあどうしようかな……」


必死な様子の梓に首をかしげつつも、唯は再び昼ごはんについて考え始めた。
ふと廊下の窓の向こうを見て、はっと思いつく。


唯「あっ、ねえねえ、中庭なんてどうかな?」

梓「あ、中庭、ですか?」

唯「今日晴れてるから、きっと気持ちいいよぉ〜」


期待のこもった目でおどけるように言う唯を見て、梓は思わずくすりとした。


梓「いいですね、じゃあちょっと待っていてください。お弁当とってきます」

唯「ほいほーい」

梓「……ちゃんと、ここで、待っていてくださいね? くれぐれも教室に入ったりとかはしないでくださいね?」

唯「ほえ? 何で?」

梓「い、いいですからっ! こ、ここで待っててくださいっ!」


言うなり脱兎の勢いで駆けだし、自分の席からひったくるように弁当袋を手にすると、ダッシュで唯のところに戻ってきた。
教室の中の二年生と唯は、呆然としながら梓を凝視していた。


梓「……はぁ、はぁ……じゃあ、行きましょうか」

唯「あ、あずにゃん……本当にどうしたの?」

梓「な、何でもないですっ、気にしないでください」

唯「……? 変なあずにゃん」

梓「変なのは唯先輩の方ですよ……ところで唯先輩、肝心のお昼ご飯はどうするんですか?」

唯「えっへっへ……ちょっと考えがあってね」

梓「……?」


自分の鞄を探りながら、にやりとする唯に、今度は梓が怪訝そうな顔をした。



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