26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府)
2011/07/28(木) 11:05:22.16 ID:0bTRCMGX0
魔王「……」
魔王「死ぬぞ、貴様。我が手を下さずして」
断ち切る勇者「上等。もろともてめえを巻き込んで心中してやる」
魔王「……何故、勇者になった」
断ち切る勇者「――俺が最強なのかをこの手で立証するため」
魔王「強くありたいと願う、か。存外青臭い理由だな」
断ち切る勇者「……さっきよ、あんた俺じゃ『届かない』っつったよな?」
断ち切る勇者「それだけはいけねえ。俺は否定されるのが一等嫌いなんだよ」
断ち切る勇者「口にされちまったら、もうしょうがねえ。俺は命を削ってでも届かせてみせる」
魔王「……」
断ち切る勇者「……」ツー…
魔王(口端から吐血。最早後戻りは出来ないと……)
魔王「倒せる確証など無いというのに」
断ち切る勇者「割に合うとか合わねえとか、まどろっこしいのは嫌いでね」
魔王「憐憫すら感じるよ。悲壮な男だ、お前は。その情熱があれば、数えきれぬ別の未来もあったのではないか」
断ち切る勇者「知らねえ。俺は、この殺し合いの世界しか知らねえ」
断ち切る勇者「剣で切り開く世界が、俺の心の真ん中なのさ」
断ち切る勇者「……俺は数えきれない魔物を殺して強くなった」
断ち切る勇者「妙な言い草だが」
断ち切る勇者「それに報わなけりゃならねえ」
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