過去ログ - 魔王「お前を待っていた」
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76:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府)[saga]
2011/07/28(木) 13:09:05.86 ID:0bTRCMGX0



天神『――』

地祇『――』

女戦士「なんだ、こいつら。敵か?」

女勇者「いや、ただの石像……みたいだよ」

魔法使い「ふん。わたくしの鼻はごまかせませんわ。この石像からは」

僧侶「とても強い、神の啓示――でしょうか。そのような力を感じますです」

魔法使い「……あなた、もしかして狙ってやっているのかしら?」

僧侶「むむ、何のことですかぁ?」


天神『――来る』



女勇者「喋った……!?」

地祇『――幾万の世界を滅ぼし』

天神『――幾億の死を引き連れて』

天神・地祇『『一巡した位相へ。破壊者が再び帰ってくる』』

天神『今一度、無にしようというのか』

地祇『あれの生まれしはじまりの場所、この世界にて』

天神『繰り返そうというのか』

地祇『誰も、何も、抗う事すら許さぬ魔物の王よ』

天神『――力無き者よ、去るがいい』

地祇『まだ変革は訪れぬ。――時を、時を待つのだ』



女戦士「何だっていうんだ、思わせぶりな口調しやがって。身構えて損したよ」

僧侶「今のって……警告、ではないでしょうか」

魔法使い「あらあら。あーいうのは魔族お得意の『脅迫』ですわよ、僧侶さん」

僧侶「で、でもぉ……」

女戦士「心配するな。あたしらがついてるじゃないか」

女勇者「……」

女勇者(あの石像達、ずっとボクだけを見つめていた)

女勇者(……破壊者が帰ってくる……今一度……はじまりの場所、この世界……)

(『――力無き者よ、去るがいい』)

女勇者「うん。大丈夫、大丈夫さ!――きっと!」



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